kabu.com API基盤刷新にAWSを採用

2018 年 8 月 7 日
カブドットコム証券株式会社
(コード番号:8703 東証1部)
代表執行役社長 齋藤 正勝


kabu.com API基盤刷新にAWSを採用
~スケーラブルでセキュアなクラウド基盤を採用することで、多様な協業モデルを可能に。
次世代の Fintech プラットフォームの基盤を提供~


三菱 UFJ フィナンシャル・グループ (以下、MUFG)の一員であるカブドットコム証券は、MUFG が掲げる「デジタ
ルトランスフォーメーション戦略」に沿い、2018 年 8 月 7 日(予定)より、MUFG APIsの一画である kabu.com API の基
盤を刷新いたします。新しい API 基盤では、OAuth2.0 認証方式によるセキュリティ強化と、また、2012 年の提供当時
より kabu.com API を活用しツール提供を行っていた有力サードパーティ事業者に開発段階より参画いただくことで、
ユーザーニーズの洗い出しと、より活用しやすい API となるべく改良を行い、AWS 上にスケーラブルなシステム基盤
の構築を実現いたしました。


kabu.com API は、証券システムにおけるバリューチェーンのアンバンドリング化(※)により、Fintech スタートアッ
プをはじめとする様々な事業会社との高度なサービス連携を実現するプラットフォームとして成長して参りました。証
券システムのミドル・バックは、RAIDEN®をはじめとする当社のシステム開発・運用のノウハウによる競争力を適用
させつつ、フロントレイヤーについては当社にない UI、UX、運用ストラテジーをサービス化し、投資助言業者等の協
業によりエンドユーザーに高度な利便性を提供するものとなります。


今後は、kabu.com API の活用により、UI/UX を得意とする異業種企業との連携で実現する新しい投資サービ
スの体験の提供や、要求の異なるお客さまそれぞれにあったツール・お客さまファーストのサービス提供を行い、
資産運用サービス全体の高付加価値化を目指すことで、次世代の金融システムを創造してまいります。


(※)複数の機能により構成される商品やサービスを個々の要素や機能に分解する取組み


● AWS が提供する標準化済み機能を利用することで約 2 倍のコスト削減効果を実現
当社は創業以来、証券取引システムを自社開発とし、その大部分をデータセンターからインターネット接続回線ま
で含め、自社で構築し運用することにより、そのメリットを最大化して参りました。一方で、優秀な IT 人材の獲得はよ
り困難になり、サイバーセキュリティ観点でのシステムへの要請は日々高度化し続けているのが現実です。今回の
システム刷新においては、これら各種課題の解決を踏まえたアプローチとして、あらかじめ AWS の採用を前提(クラ
ウド・ファースト)とした上でのシステム開発・実装・運用の最適化を視野に、コスト比較の試算を行いました。




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モダンなクラウド環境においては、認証・認可やキャッシュシステムなどの機能が部品化され、運用管理された上
で(マネージドに)提供されていることから、実装に伴うコストやサイバーセキュリティリスクへの対応コストが軽減さ
れると試算しました。また、ハードウェアの調達に係る初期費用に対するメリットも多く、以前なら 1~3 ヶ月程必要と
なるハードウェアの調達・設置は瞬時で完了するため、初期費用は低減する傾向にあります。


一方で、ランニングコストについては、従来の自社運用による高いコストメリットを上回ることは難しいものの、社
内人員の技量や交渉力に依存する調達は不要になり、迅速なスケーリングを実現する体制が確保されたことで、可
視化されにくいメリットを代わりに得ることが出来ます。


本現時点では、刷新プロジェクトの概況は試算に近い状況で推移しており、試算通りの成果を発揮することが期
待されています。


また、お客様サービス用の Web サーバーやその他システムについても、移行できるものについてはクラウドファース
トで刷新を計画しており、BCP として大阪リージョンの利用を計画中です。


【AWS 長崎社長からのコメント】
アマゾン ウェブ サービス ジャパンはカブドットコム証券株式会社が三菱 UFJ フィナンシャル・グループのデジタル
トランスフォーメーション戦略に沿って、クラウドファーストを推進すること、また MUFG APIsの一角である kabu.com
API の基盤に AWS を採用いただいたことを歓迎します。高い俊敏性、柔軟性およびセキュリティを提供する AWS 上
で株や先物の kabu.com API をオープンにすることで、様々な企業と連携した新たな利便性の高いサービスをいち早
くお客様に提供することが可能になります。AWS はこれからも、コンサルティング支援、技術支援、クラウド教育支援
などを通じて、デジタライゼーション推進をサポートしてまいります。



● 金融サービスのオープンイノベーションの推進基盤としての MUFG APIsと kabu.com API
当社は、世界的な金融サービスの構造変化・Fintech の進展の流れに先駆け、2012 年から株式・先物・オプシ
ョン取引に対応した API(Application Programming Interface)環境として kabu.com API の提供しております。
kabu.com API は、発注系、注文照会、残高照会、リアルタイム時価情報など、従来は証券会社ツールを介さな
ければ得られなかった情報を API として提供することにより、リリース以降、プロップファーム、投資助言事業者、
取引ツール開発業者、ロボアドバイザー運営業者、ゲーム開発業者までさまざまな業態の事業者様に活用いただ
いております。


(kabu.com API の概要イメージ)




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kabu.com API を活用することにより、サードパーティは、証券基幹システムに属する部分(複雑な金融法令諸
規則に基づく顧客プロパティ管理、勘定系の余力計算、銘柄管理、情報配信基盤、有価証券と金銭の受渡処
理等)については当社の基盤を利用しつつ、UX(ユーザーエクスペリエンス)等のフロントレイヤー部分について
は事業者様の技術・サービスアイデアの実装にリソースを集中することが出来るため、高度な金融サービスをス
ピーディに開発・提供していくことが可能となります。
自社システムの API 開放は、特に、金融サービスの利用者ニーズが多様化する中、伝統的な金融機関が知
見を持たない新しい技術領域である AI(人工知能)、自然言語処理、機械学習、ブロックチェーン、オルタナティ
ブデータ等さまざまな先端技術に強みを持つ Fintech スタートアップ等とのスピーディな提携・事業化の必要性に
応えるものです。


● MUFG{APIs}
2017 年 5 月 26 日「銀行法等の一部を改正する法律」が成立しま
した。改正銀行法は、電子決済等代行業制度を創設し、Fintech ス
タートアップとの協業によるオープンイノベーションを推進する前提
条件を整えるものです。これに先駆け、2017 年 3 月に株式会社三菱 UFJ フィナンシャル・グループ(以下、MUFG)
は、銀行サービスの API 公開を含む API プログラム MUFG{APIs}を対外公表しております。MUFG のオンライン専
業証券である当社は、この MUFG{APIs}プロジェクトに参画しており、API 連携によるグループ金融機関とのサ
ービス協業や Fintech スタートアップ金融機関と技術的な連携を深めることにより、積極的にオープンイノベーシ
ョンの推進に向けた取組みを行ってまいります。
【MUFG API ポータル】 https://innovation.mufg.jp/api/

【MUFG 亀澤 CIO 兼 CDTO からのコメント】
MUFG では、本年 4 月にスタートした新中期経営計画実現の柱の 1 つに「デジタライゼーション戦略」を位置付けて
おり、MUFG APIs もこの戦略の一環として推進しております。そうした中で、MUFG APIsの一画である kabu.com API
の基盤を今回、刷新致しましたが、MUFG が同時に進めるクラウドファーストの動きの中で、AWS を採用したことは
意義ある取組みと捉えています。今後も MUFG は、グループ一体でデジタライゼーション戦略を深化させ、革新的な
サービスの提供をめざして参ります。
証券投資に関する手数料等およびリスクについて
●証券投資は、価格の変動、金利の変動、為替の変動等により投資元本を割り込む恐れがあります。自動売買を
含むすべてのご注文は、必ず約定するものではありません。お取引の際は、目論見書、約款・規程集及び契約締結
前交付書面等をよくお読みいただき、商品特性やリスク及びお取引ルール等をよくご理解の上、ご自身のご判断で
無理のない資産運用を行ってください。
●各商品等へのご投資には、各商品毎に所定の手数料等が必要です。詳しくは当社の手数料ご案内ページ
(https://kabu.com/cost/)等をご参照ください。
●投資信託の購入は、基準価額の変動により元本を割り込み損失を被ることがあります。ファンドにより販売手数料
とは別に、信託報酬・解約手数料・その他手数料等を要するものがありますが、各ファンド別に要件・料率等が異な
りますので表示できません。お取引に際しては、目論見書(商品毎)及び目論見書補完書面(投資信託)をよくお読
みください。
●掲載情報は 2018 年 8 月 7 日現在のものです。詳細及び最新情報は当社ホームページ(https://kabu.com/)にて
ご確認ください。
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※携帯・PHS・050 で始まる IP 電話からは 03-6688-8888 (※通話料は有料になります)
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【金融商品取引業者登録:関東財務局長(金商)第 61 号】
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<本件に関する報道関係からのお問い合わせ先>
担当:経営管理部 広報担当 大西 勝二 TEL:03-3551-5111



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