環境に優しい軟質の生分解性シートを発売

各 位
2021 年 2 月 16 日
株式会社GSIクレオス
経営企画部 企画広報課

環境に優しい軟質の生分解性シートを発売

― 衣類用ホットメルト、シール・ラベル基材などの用途に ―


株式会社GSIクレオス(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:吉永直明、以下 当社)は、この
度、生分解性プラスチック「Mater-Bi(以下マタビー)
」を 100%原料とする、軟質の生分解性シート(押出成形
シート)を、シーダム株式会社(本社:大阪府大阪市中央区、代表取締役社長:知覧秀彦)と共同開発し、2021
年 2 月より販売を開始しました。
今後は、シール・ラベル基材、包装資材のような消費財向けだけでなく、医療用テープなど様々な製品での採用に
向けて販売活動を強化するとともに、当社が各種製品の OEM を担うことも視野に入れております。生分解性プラ
スチック製品の普及を進めることにより、プラスチックごみによる環境汚染問題の解決に寄与してまいります。


【開発の背景】
持続可能な社会の実現に向け、プラスチックシート・フィルム業界全般で、環境配慮型商品の需要が高まってい
ます。植物由来原料を一部添加したバイオマス製品においては、柔軟性を有する素材から硬質の素材まで多岐に渡
る製品が上市されていますが、生分解性シートについては PLA(ポリ乳酸)樹脂を原料とする硬質のシートが主流
であり、柔軟性が求められる用途(衣類用ホットメルトフィルム等)に対応した製品は限られています。
こうした状況において、前述の用途に活用するだけでなく、文具・雑貨に用いられる軟質塩化ビニールやオレフ
ィン系シートから生分解性シートへ切り替える需要にも応えるべく、当社がマタビーを供給するとともに、生分解
性プラスチックに関する知識やノウハウを提供し、プラスチック製品の製造・加工で 31 年の実績を持つシーダム株
式会社が押出成形技術を駆使することで、この製品を開発いたしました。


【商品の特長】
厚手で軟質の生分解性シートです。生分解性を有することに加え、溶剤も使用
していないことから、環境に優しい商品です。また、押出成形シートの特長であ
る平滑性も兼ね備えており、印刷や抜き加工(シートに抜型を押し当て、カット
する加工)などの二次加工にも適性がございます。厚みは 50μ~300μ 程度ま
で対応でき、ビニール手袋などのシート打抜加工品やシール・ラベル機材、簡易
接着用ホットメルトフィルムなど幅広い用途でご利用いただけます。

↑生分解性シート
【マタビーについて】
マタビーは、植物由来ポリマーやトウモロコシ澱粉を原料とする、欧州で最も使用実績のある生分解性プラスチ
ック※(イタリア・ノバモント社製)で、地中や海洋の微生物によって水と二酸化炭素に分解されます。日本で
も、各種フィルム製品の原材料として採用されるなど、近年、使用用途が拡大しております。当社は、環境保全へ
の取り組みの一環としてマタビーの拡販と製品化に注力しており、すでに各メーカーと共同でレジ袋や野菜用パッ
ケージ、衣類用接着シート、ストローを開発しております。
※技術・製品の公認試験機関である「TUV AUSTRIA」の生分解性プラスチック認証「OK compost」および日本バイオプラスチック

協会の「グリーンプラ(生分解性プラスチック)
」マークを取得済み。
【生分解性について】
マタビーを原料とし、押出成形したシートサンプルについて、生分解性の評価試験を行いました。




試験方法:フィルムサンプル(50μm)を 4mm メッシュのネットに投入し、堆積槽上部約 50 ㎝地中に埋め立て後処理継続(好気的条

件・静置条件維持、フィルム周辺環境約 60℃、含水率約 35%)




↓製品例:手袋(試作品)
【シーダム株式会社について】
シーダム株式会社(倉敷紡績株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社
長:藤田晴哉)100%子会社)は、主にポリプロピレンシート、エラストマーフ
ィルムの製造・販売・開発を行うフィルム・シートメーカーです。環境調和の取
り組みとして、既存の製造技術を用いて、生分解性樹脂のほかバイオマス樹脂や
再生樹脂を使用したシート・フィルムの開発・研究を進めています。



<本件に関するお問い合わせ先>
株式会社GSIクレオス 経営企画部 企画広報課 Tel 03-5211-1802
<商品に関するお問い合わせ先>
株式会社GSIクレオス プラスチック販売部 大阪営業課 Tel 06-6944-2622
<関連ウェブサイト>
株式会社GSIクレオス「マタビー」紹介ページ http://mater-bi.gsi.co.jp/

5888