半導体ウェハの回路面を保護するテープ貼付装置の新機種を発売

2017 年 4 月 28 日

―― 高機能・省スペース化を実現した半導体関連装置の新機種を開発 ――
ラ ド

裏面研削用表面保護テープ貼付装置「RAD-3520F/12」
最先端デバイスや IoT の“半導体新需要”を見据え、ベストセラー機種の性能を拡充
リンテックは、回路形成後の半導体ウェハの裏面研削・薄型化加工時にウェハの回路面を保護する表面保護テープ
を貼付する装置を開発・販売しています。このたび、その中でもベストセラー機種の「RAD-3510F/12」の性能を拡充し、
高機能・省スペース化を実現した「RAD-3520F/12」を開発。5 月 1 日から本格販売を開始することにしました。

裏面研削用表面保護テープ貼付装置の次世代機種 生産能力がさらに向上。多彩なオプション機能も充実

電子機器の進化やあらゆるものがインターネットに 裏面研削用表面保護テープ貼付装置の新機種
つながる IoT(Internet of Things)市場の発展に伴い、 「RAD-3520F/12」は、省スペース化のニーズに応える
中核部品となる半導体チップは小型化、高密度化が べく、ロードポートと呼ばれるウェハ供給部を標準で2台
進んでいます。また、半導体関連装置においては、 搭載しながらも、装置サイズを従来機種と比較して
需要が拡大している WLP(Wafer Level Package)*1 に 約 30%削減しました。ウェハの処理能力も最大 66%
使用されるバンプ(回路面の突起電極)付きウェハや、 向上(60 枚/時から 70 枚/時に向上。オプションで最大
極薄ウェハへの対応が求められています。 100 枚/時)。高い生産能力を実現します。

当社の「RAD-3510F/12」は、回路形成後ウェハの さらに、テープ1巻(100m巻)当たりのウェハ処理枚数を、
裏面研削・薄型化加工時にウェハの回路面を保護する テープカットのピッチを短くすることで最大 16%向上。*2
表面保護テープを貼付する装置です。装置内での 各種クリーニング機能やカッター交換・テープ補充の
ウェハ搬送に伴う破損リスクの軽減と、バンプの凹凸面 省力化に寄与する多彩なオプションも充実させ、顧客
や極薄ウェハへの対応を実現しており、市場で高い ニーズに応じた装置のカスタマイズが可能です。また、
評価を得てきました。そして今回、その装置設計を 従来機種と同様、独自のテープテンションコントロール
見直すことで各種性能と生産能力がさらに向上しました。 機構*3 を搭載しています。装置内のウェハハンドリング
およびテープカットには多軸ロボットアームを採用し、
カッター角度の正確なコントロールにより精度の高い
切断面を実現。テープの切りくずによる裏面研削時の
トラブル解消に貢献します。
*1 WLP(Wafer Level Package):ウェハの状態(レベル)で再配線から電極形成、
樹脂封止、個片化といったパッケージ最終工程までを行う技術。一般的な
パッケージ方法に比べて小型化や軽量化を実現しやすいことが特徴です。
*2 ウェハサイズが 300mm(12 インチ)径の場合。
*3 テープテンションコントロール機構:極薄ウェハの反りや破損を防ぐために
「RAD-3520F/12」 高い精度でテープの貼付時のテンション(張力)をコントロールする機構。

■製品に関するお問い合わせ
リンテック株式会社 アドバンストマテリアルズ事業部門
〒112-0004 東京都文京区後楽 2-1-2 TEL.(03)3868-7737 FAX.(03)3868-7726
http://www.lintec.co.jp/

■リリース内容に関するお問い合わせ
リンテック株式会社 広報・IR 室
〒173-0001 東京都板橋区本町 23-23 TEL.(03)5248-7741 FAX.(03)5248-7754 担当:野中、髙田
本リリースに使用している画像データは、http://www.lintec.co.jp/pub/からダウンロードしていただけます。
プリント写真がご入用の際にはご連絡ください。
◎リンテック株式会社/本社:東京都板橋区、社長:西尾弘之、証券コード:7966 (東証 1 部)
<補足資料>

裏面研削用表面保護テープ貼付装置「RAD-3520F/12」 製品概要

■特徴

○回路形成後の半導体ウェハの裏面研削・薄型化加工時にウェハの回路面を保護する表面保護テープを
貼付する装置です。市場で高い評価を得ている従来機種「RAD-3510F/12」の装置設計を見直すことで、
各種性能と生産能力がさらに向上しました。

○省スペース化のニーズに応えるべく、ロードポートと呼ばれるウェハ供給部を標準で 2 台搭載しながらも、装置
サイズを従来機種と比較して約 30%削減しました。ウェハの処理能力も最大 66%向上(60 枚/時から 70 枚/時
に向上。オプションで最大 100 枚/時)。高い生産能力を実現します。

○テープ 1 巻(100m 巻)当たりのウェハ処理枚数を、テープカットのピッチを短くすることで最大 16%向上。各種
クリーニング機能やカッター交換・テープ補充の省力化に寄与する多彩なオプションも充実させ、顧客ニーズ
に応じた装置のカスタマイズが可能です。
【オプション機能】
・各種クリーニング機能
・自動カッター交換機能
・装置を停止せずにテープ供給が可能なテープ自動つなぎ機能
・静電気放電(ESD: Electro-Static Discharge)対策機能 など

○従来機種と同様、独自のテープテンションコントロール機構を搭載しています。装置内のウェハハンドリング
およびテープカットには多軸ロボットアームを採用し、カッター角度の正確なコントロールにより精度の高い
切断面を実現。テープの切りくずによる裏面研削時のトラブル解消に貢献します。また、操作性に優れた
対話方式タッチパネルを搭載しており、テープカットの角度や貼付条件の設定が可能です。

■装置動作プロセス




■仕様

○装置サイズ : 1,245mm(W)×1,850mm(D)×1,890mm(H) ※表示灯を除く
○対応ウェハサイズ : 200mm(8 インチ)径、300mm(12 インチ)径

■販売開始日 2017 年 5 月 1 日

■当初販売目標 10 億円/年

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