クラスター対策用空気殺菌装置『ラジカルバスターV1』の発売ご案内

2020 年 8 月 7 日
各 位


会 社 名 菊水化学工業株式会社
代表者名 代表取締役社長 山口 均
(コード番号 7953 東証第2部 名証第2部)
問合せ先 取締役 管理本部長 稲葉 信彦
TEL 052-300-2222


クラスター対策用空気殺菌装置

『ラジカルバスターV1』の発売ご案内

菊水化学工業株式会社(本社:名古屋市中区、代表取締役社長:山口 均)は、
このたび、幸成商事株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役:石幸 成和)
と共同で、酸化チタンの光触媒作用を用いたクラスター対策用空気殺菌装置『ラ
ジカルバスターV1』
(以下、
「本装置」という。)を、以下の通り、全国的に販
売する事としましたのでお知らせいたします。







1)本装置のターゲット


本装置の販売先、ターゲットは、病院、介護施設、飲食店全般、スポーツジムな
ど、新型コロナウイルスのクラスター対策を求めている顧客に対してであり、業
務用空気殺菌装置として販売する予定です。


2)本装置、開発の背景


この殺菌装置は、装置の製造を担当する幸成商事株式会社の石幸成和社長が、ア
ナターゼ型酸化チタンと特殊フッ素樹脂を用いて、高濃度酸化チタンボードを
作成する基本特許を取得しており、それに基づき開発されたものです。


3)本装置の能力


この空気殺菌装置のコア技術である、高濃度酸化チタンボードの抗ウイルス性
を神奈川県立産業技術総合研究所(KISTEC)で行いましたところ、バクテ
リオファージQβを用いた、JIS R 1756という光触媒材料での抗ウ
イルス試験において、高いレベルで合格する事が分かりました。


また、同じく、A型インフルエンザウイルスに対して、紫外線を用いての削減率
試験を行ったところ、99.9%以上と、極めて高い削減率を示しました。


現在、公的試験機関といえども、直接、新型コロナウイルスを入手し、抗ウイル
ス試験を行う事は、極めて困難な状況にあります。そのため、新型コロナウイル
スに対する抗ウイルス試験を、直接行った訳ではありませんが、代用試験として、
新型コロナウイルスと類似性の高いとされる、バクテリオファージQβ、A型イ
ンフルエンザウイルスなどのウイルスを用いて、新型コロナウイルスに対する
抗ウイルス性を推察する手段を取りました。
それらを総合し、この技術を用いた、空気殺菌装置を、新型コロナウイルスを想
定した、クラスター対策用空気殺菌装置として販売する事といたしました。


4)本装置のコア技術


本装置のコア技術は、超微粒子アナターゼ型酸化チタンを特殊フッ素樹脂によ
り高濃度で担持、ボード化させる技術です。この酸化チタンボードを、走査型電
子顕微鏡で見ますと、裸の酸化チタンが剥き出しの状態で担持されている事が
分かります。
(以下写真参照)
チタンボード表面電子顕微鏡写真(倍率 10000 倍)


一般的光触媒技術では、酸化チタンを裸で、むき出しの状態で膜、あるいはボー
ド化する事は難しく、そこを如何に乗り越えるかが大きな壁になっていました。
通常の技術で膜にすると、酸化チタン表面が、少なからず有機膜成分で覆われ、
直接、空気や水分と接触する事ができません。そのため、光触媒作用を発揮でき
ないか、できたとしても極めて弱い作用しか発揮できませんでした。
また、一般的に使われている有機高分子成分、例えば、塗料やインクの樹脂成分
として多く使われている、アクリル樹脂などを用いますと、酸化チタン表面の光
触媒作用により発生するラジカルにより、短時間で分解され、膜が破壊されます。


酸化チタンの光触媒作用を最大限発揮させるためには、ラジカルにより分解し
ない有機膜の探索と、高濃度で酸化チタンを膜にできる成膜化技術、また裸の酸
化チタンを膜として担持させる技術、これら従来技術にはない新たな技術の開
発が必要です。
そのため、特殊なフッ素樹脂を用い、超微粒子アナターゼ型酸化チタンを、高濃
度で担持させ、ボード化する技術を開発しました。これをスーパーチタンボード
と呼び、今回の空気殺菌装置の心臓部に採用しました。
この技術は、本日出席の、幸成商事社長の石幸成和が発明し、特許として権利化
しました。この技術をコア技術として、今回ご紹介する『ラジカルバスターV1』
が開発されたのです。


5)機能メカニズム


この、酸化チタン粒子が剥き出しのスーパーチタンボードに紫外線を照射しま
すと、剥き出しの酸化チタン表面が光触媒作用を起こし、高濃度のヒドロキシラ
ジカルをはじめとする、多数のラジカルを発生させます。
この高濃度ラジカル雰囲気の中を、ウイルスや菌を含む汚染された空気が通過
する際に、瞬間的にラジカルが、ウイルスや菌を攻撃し、完全分解除去し、清浄
な空気に変化させます。


また、この殺菌装置は、高濃度ラジカルの作用により、あらゆる臭気成分を分解
し、無臭化する事ができます。
最も難易度の高いタバコ臭に対しても、短時間で消去できますし、室内での生乾
き臭、焼き肉の臭いなど、生活の中で出てくるあらゆる臭気を無臭化する事がで
きます。


これらの事より、飲食店店舗など、ウイルスクラスター対策を求め、また様々な
臭気などの処理に困っている顧客の潜在ニーズを満足させるものと思われます。


6)市販の高機能空気清浄機との違い


本装置と、市販されている空気清浄機との決定的違いは、この抗ウイルス性能、
抗菌性能、脱臭性能のレベルです。
市販の空気清浄機では、ウイルスを削除する手段として、目の細かなフィルター
を用いて、捕獲削除という方法を取りますが、本装置が採用した、光触媒作用に
よるラジカルでの除去方法は、ウイルスや菌を、ラジカルで完全分解、除去して
しまうという方法です。ですので、ウイルスの大きさなどは問いません。この装
置内部を通過した、あらゆる成分を完全分解、除去します。
それは、臭気成分に対しても同じです。タバコ臭や汗の臭い、生活に関連する臭
気成分を、全て分解除去しますので、市販の空気清浄機とは格段にレベルの異な
る脱臭性能を持ちます。


この様に、高い抗ウイルス能力、抗菌能力、脱臭能力を併せ持つ画期的な装置と
言えるのが、この『ラジカルバスターV1』です。


7)今後の展開


今後、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、厚生労働省をはじめ、各都道府県
において、有効な対策を求める動きが活発になることが予想されます。
私どもの『ラジカルバスターV1』を医療機関が設備投資をした際に、国、ある
いは都道府県が、何らかの補助をし、感染対策を行うなどが予想されます。
それらの動きに対して、積極的に認可活動を行い、広く展開していきたいと考え
ています。


また、今回発売する『ラジカルバスターV1』は、20 畳程度の部屋を想定した
浄化能力となっていますが、今後、更に広い面積に対応する機種のご要望も出て
くることが予想されますので、現在、開発を検討中です。


8)製造・販売体制


本装置は、幸成商事株式会社が製造販売元となり、包括的業務提携契約を締結し
ている菊水化学工業株式会社が販売元となり全国展開をいたします。
菊水化学工業株式会社は、塗料メーカーとして全国に販売拠点を展開していま
すし、全国に約3000社ある塗料販売店を通じた販売ルートの確保も可能で
す。また、ハウスメーカーなどの住宅関連事業者に対しても、幅広い販売ルート
を保有していますので、それらを活用して、ニーズのある顧客に販売する計画と
しています。


9)発売開始時期、価格
本装置の正式発売開始は、2020年8月 17日です。
価格は、税抜き価格で、1 台 17 万 5 千円で、全国に販売いたします。
製造販売元:幸成商事株式会社
販売元:菊水化学工業株式会社


あと、菊水化学工業株式会社の今期の業績にあたえる影響は軽微であると考え
ております。


10)本製品の内容確認に関して


本製品の内容に関しましては、菊水化学工業株式会社ホームページにて、ご覧に
なれますので、ご確認願います。


11)お問い合わせ窓口


菊水化化学工業株式会社 経営企画室 担当:鹿野
連絡先:052-300-2222




以上

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