南極点でのニュートリノ観測を支えるガラス球

2022 年 10 月 11 日
各 位

会 社 名 岡本硝子株式会社
代表者名 代表取締役会長兼 CEO 岡本 毅
(コード番号 7746 東証スタンダード)
問合せ先 財務経理本部付 IR 担当部長 風間 卓
電 話 04-7137-3111


南極点でのニュートリノ観測を支えるガラス球


当社は、フリーフォール型深海探査機「江戸っ子 1 号」の開発・製造を通じて水深 8,000 メートル以上
の水圧に耐えられるガラス球の製造実績がありますが、今般、常設展示のリニューアルを終え、2022 年 10
月に公開を始めた千葉市科学館にて展示されている「千葉大学ハドロン宇宙国際研究センター」の D-Egg
と呼ばれる新型の光検出器にも当社製のガラス球が採用されております。
こうした分野における厳しい要求にも耐え得る耐圧ガラスの製造技術を活かし、ガラス球単体での販売
拡大にも引続き積極的に取組んで参ります。



世界 12 か国からなる「IceCube プロジェクト」では、巨大水槽の代わりに、南極点付近の巨大な氷河の
中に観測機器を設置し、宇宙から飛来する高エネルギーニュートリノを捕捉します。そして、その観測結果
から得られるデータの解析により、宇宙の起源の発見に迫るという壮大な実験を行っております。また、観
測機器を氷河の下に設置することで自然放射線に起因するノイズが少ないニュートリノを捕捉出来るとい
う利点もあります。
D-Egg は、卵のような形をしたデュアル光学センサーであり、様々な方向から飛んでくるニュートリノ
の検出により測定精度を向上させることが期待されています。
この実験に必要な D-Egg は南極点下の氷中 1,500 メートルから 2,500 メートルの深さまでドリルを使
って掘られた穴の中に設置されますが、溶けた氷が再び氷になる時にかかる 70Mpa の圧力に耐え、かつ、
光検出器でより多くのニュートリノを検出できるよう、ガラス球には高い透過率や品質等に対する信頼性
が求められます。
常設展示がリニューアルされた千葉市科学館で、南極氷河下に埋め込まれる D-Egg などのニュートリ
ノ観測に係る展示を是非ご覧ください。
以上
千葉市科学館 公式サイト https://www.kagakukanq.com/
千葉大学ハドロン宇宙国際研究センター 公式サイト http://www.icehap.chiba-u.jp/
http://www.icehap.chiba-u.jp/icecube/index.html


IceCube に採用された当社ガラス球 (光検出器の機器が収納されています)




(c)千葉大 ICEHAP

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