豊田合成 自動車部品向け「CNF強化プラスチック」を実用化

News Release
2022 年 9 月 20 日


自動車部品向け「CNF 強化プラスチック」を実用化
~製品運搬コンテナに活用~
豊田合成株式会社(本社:愛知県清須市、社長:小山享)は、車の内外装部品向けに開発した「CNF※1 強化
プラスチック」を用いて軽量化した製品運搬コンテナを作製し、9 月から当社工場内での活用を開始しました。
自動車部品への採用を視野に、実地での活用実績を積んでいきます。
当社では、自動車部品のライフサイクル(原材料調達、生産~リサイクル・廃棄)における CO2 削減の一環として、
強みである材料技術を用いた各種バイオ素材の活用を進めています。その中でも、CNF はプラスチックなどに配合
して補強材として使用すると、製品の「軽量化」や「自動車部品へのリサイクル」を可能にし、脱炭素・循環型社会
を目指す上で有効な素材です。これまで、車の内外装に使われる汎用樹脂(ポリプロピレン)に CNF を配合した際の
耐衝撃性の低下が実用化にあたっての課題でしたが、当社は、材料の配合設計や混練技術により自動車部品
に活用できる水準に高めました。
今回、工程内で使用済のポリプロピレン製コンテナのリサイクル材に CNF 強化プラスチックを配合し、6%軽量化した
コンテナを作製※2 しました。従来のコンテナに比べ、ライフサイクル全体で 6%の CO2 削減※3 を見込んでいます。
※1 セルロースナノファイバー。植物を原料とし、鋼鉄の 5 分の 1 の軽さで 5 倍の強度を持つ。
※2 環境省「令和 3 年度 革新的な省 CO₂実現のための部材や素材の社会実装・普及展開加速化事業」
の助成を受け、製品運搬コンテナを成形するための専用の金型(コンテナの薄型成形が可能)を作製。
※3 試算条件:4年間の製品輸送を前提。

当社工場で製品運搬に活用




CNF 強化プラスチックの製品展開 CNF 強化プラスチックのメリット
▪自動車部品への
2022 年 4 月完了 今回、実用化 今後、採用を目指す
リサイクルが可能 ▪植物由来の材料
材料開発 製品運搬コンテナ 自動車部品 加熱して溶かしても 焼却時に発生する CO2は
(軽量化) 強度が低下しにくい 生育時に吸収した分のみ
フロント
グラブボックス ピラーガーニッシュ
▪製品を軽量化(1~ 割
2 ) 解体・回収 材料


🚗
でき、走行時の CO2削減
に寄与
CNF は強度が高いため、
製品の薄型化・発泡成形 使用 設計
が容易 (走行)
※自動車部品の写真は試作品

製造・物流



お問い合わせ先:豊田合成(株) 経理部 森田・清水 Tel. 052-400-5131

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