がん経験者へのアンケート調査2020を公開

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2020 年 12 月 2 日
各 位
会 社 名 ライフネット生 命 保 険 株 式 会 社
代表者名 代 表 取 締 役 社 長 森 亮 介
(証券コード:7157 東証マザーズ)

ライフネット生命保険 がん経験者へのアンケート調査 2020 を公開
がん罹患者の、コロナ禍でのがん治療や生活・働き方の変化や悩み

ライフネット生命保険株式会社 (URL:http://www.lifenet-seimei.co.jp/ 本社:東京都千代田区、代
表取締役社長:森亮介)は、この度、認定 NPO 法人キャンサーネットジャパンの協力を得て、がん経験
者へのアンケート調査を実施しましたので、その調査結果をお知らせします。
本調査は、がんをご経験された方に、「生活面」「仕事面」「経済面」などの実態や悩みについて調査
したもので、2017 年に実施したがん経験者へのアンケート調査に次ぐ、2 回目のアンケート調査となり
ます。
今回は、直近のコロナ禍でのがん治療や生活・働き方の変化、また、3 年前と比べ、がん治療と仕事
の両立の実態の変化などを中心にとりまとめました。
本調査結果が、企業や個人ががん経験者への理解を深めるきっかけとなり、がん経験者の皆さま
にとってより暮らしやすい、より働きやすい社会を創出するための一助になればうれしく思います。

■■調査概要■■
■調査タイトル:「ライフネット生命保険 がん経験者へのアンケート調査2020」
■調査対象:直近3年以内のがん罹患経験者804名
■調査方法:ウェブアンケート
■調査地域:全国
■調査実施時期:2020年10月
■調査協力団体:認定NPO法人キャンサーネットジャパン



なお、より詳細なデータをご希望の場合は、お気軽にお問い合わせください。

本件に関するお問い合わせ先
ライフネット生命保険株式会社 広報
TEL:03-5216-7900




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~アンケート調査結果概要~

- コロナ禍での変化 -

■コロナ禍でのがん治療の変化 (今回初調査)
◆ 「コロナ禍で、がん治療に変化があった」と回答した人は 26%
◆ 「検査や投薬が延期になった」「入院中、家族と面会ができなくなった」「公共交通機関での通院
ができなくなった」という声も

■コロナ禍での日々の生活・働き方の変化 (今回初調査)
◆ 「コロナ感染による重症化リスクのため、外出には細心の注意を払う必要が生じている」
◆ 「医療職や人と接する仕事など、業務上の感染リスクから、治療と仕事の両立が困難で、休職
や退職せざるを得ない」というケースも
◆ 「コロナ禍で、消毒やマスク着用が当たり前になり、居心地の悪さが無くなった」という声も




- 仕事面 -

■がん罹患後の仕事復帰 (今回初調査)
◆ 「がん罹患後に、仕事復帰した」と回答した人は 55%
◆ 「がん罹患後も、休職や退職をせずに働き続けている」と回答した人も 19%存在

■がん罹患後の仕事への意識変化 (継続調査)
◆ 7 割が「ライフワークバランスへの意識が高まった」
◆ 「周囲のスタッフへの気遣いの意識が高まった」と回答した人も 47%

■企業のがん経験者への治療と仕事の両立支援「制度」と「風土」 (継続調査)
◆ 勤務先で「サポート制度自体がなかった」と回答した人が 40%(前回 43%)
◆ 「制度があっても、利用できない雰囲気があった」と回答した人が 27%(前回 30%)

■がん経験者が求める「働きやすい環境づくり」への改善や工夫 (継続調査)
◆ 移動がつらいため「テレワーク」を
◆ 放射線治療などで毎日通院するために「時間休暇」を
◆ 在宅勤務など、「周囲にがんになったことが知られないような環境づくり」を



- 経済面 -

■がん罹患前後の収入差 (継続調査)
◆ がん罹患後、「平均で 22%収入が減少」という結果に(前回 20%)

■収入減少に至った理由 (継続調査)
◆ 収入減少の理由は、「休職」「業務量のセーブ」「退職」が TOP3(前回同様)

■収入減少後の経済面での困りごと (継続調査)
◆ 2 人に 1 人が「本人や家族の生活費」「医療費」で苦労した(前回同様)
◆ 「食事の用意ができないため、宅配やネットでの買い物が増えた」
◆ 「将来の教育費としていた貯蓄を切り崩した」という家庭も




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~アンケート調査結果詳細~

- コロナ禍での変化 -
■コロナ禍でのがん治療の変化 (今回初調査)
◆ 「コロナ禍で、がん治療に変化があった」と回答した人は 26%
◆ 「検査や投薬が延期になった」「入院中、家族と面会ができなくなった」「公共交通機関での通院が
できなくなった」という声も




▼具体的なエピソード

年齢 自由回答
入院期間がコロナ禍にあったので、面会ができなかった。また、抗がん剤治療中でもあったので、コロ
40 代
ナの罹患がとても怖かった

40 代 入院中、同室の仲間と会話ができなかったり、付き添いやお見舞いをお断りしなければならなかった

40 代 いつまで元気でいられるかわからないのに、会いたい人に会いに行けない

抗がん剤にアルコールが含まれるため公共交通機関で通院しなくてはいけなかったが、免疫力が低下
40 代
している時期にコロナ感染するのが怖かったため、家族に送迎をお願いし、負担をかけた

放射線治療を開始してすぐに夫が在宅勤務になり、子どもの保育園の送迎を担当してくれた。おかげ
40 代
で、放射線治療が楽に行えた

50 代 術前検査の予約時に緊急事態宣言が出て、病院側から「今回の検査は次回持ち越しで」と言われた

50 代 訪問先の病院でコロナ患者が出たと言われ、手術を断られた

50 代 病院でコロナが発生し 2 週間閉院になり、受診や投薬が流れた

50 代 病院のがん治療センターがコロナ禍で封鎖になり、抗がん剤投与の日にちが 1 ヶ月後に延びた

50 代 緊急事態宣言下、電車での通院を避けて、慣れない車の運転で毎日放射線治療に通った

50 代 接客業のため、体調は良くなって来たのに、感染の不安で退職することになった

50 代 がん治療中で発熱があった際、コロナ罹患を疑われた発熱者と同じ扱いにされてしまった




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■コロナ禍での日々の生活・働き方の変化 (今回初調査)
◆ 「コロナ感染による重症化リスクのため、外出には細心の注意を払う必要が生じている」
◆ 「医療職や人と接する仕事など、業務上の感染リスクから、治療と仕事の両立が困難で、休職や
退職せざるを得ない」
◆ 「コロナ禍で、消毒やマスク着用が当たり前になり、居心地の悪さが無くなった」という声も

Q.コロナ禍で日々の生活・働き方にどんな変化が起きていますか?

年齢 罹患時の職業 自由回答

今まさに再発・転移で放射線と抗がん剤治療中なので、免疫力も落ちている
30 代 パート・アルバイト
だろうし、なるべく人混みを避けて生活をしている

看護師をしており、コロナ疑いの患者さんも受診するため、罹患することへ
30 代 パート・アルバイト
の不安はとても大きい。周りのスタッフにも気を遣ってもらい、申し訳ない

乳がんに罹患した。コロナ感染による重症化を避けるため、本人家族共に、
40 代 パート・アルバイト
買い物以外は自粛生活を 2 月から続けている

どこにも出掛けていない。医療職だったため、治療とコロナ禍での就業の両
40 代 正社員
立が困難と感じ、退職した

マスク、消毒は欠かさない。がん罹患者がコロナにかかると恐ろしいので、
40 代 パート・アルバイト
不安でいっぱい

抗がん剤の後などは特に感染が心配で、子どもの行事に参加したり、友人
40 代 契約社員 と会ったりすることもできない。人と接する仕事なので、抗がん剤治療中は
休職している

コロナ禍のことが心配だったので、抗がん剤・放射線治療中は完全に仕事を
40 代 公務員・団体職員
休職した。復帰を決める時も、職場には必要以上に心配された

コロナ禍が広がり始めたのと同時期にがん告知され、休職に入った。半年
40 代 パート・アルバイト 後に復帰する際、会社の仕事量が減っており、短時間勤務にせざるを得な
かった。体調面では問題がないので、もう少し働きたい

40 代 正社員 3 月からテレワークが本格的に始まり、体力的にはとても助かっている

健常者は「いつまでコロナ対策が必要なのか?」とマスクを外したり日常生
50 代 公務員・団体職員 活に戻そうとするが、がん罹患者はひたすら感染に怯えていることを全く理
解されていない

がんに罹患したこと、手術治療の話をしたら、自動的に解雇になってしまっ
50 代 派遣社員


50 代 パート・アルバイト 電車通勤をする職場を辞めて、在宅勤務ができる会社に転職した

職場復帰するタイミングがコロナ禍と重なり、感染が不安で結局退職するこ
50 代 契約社員
とになった

コロナ禍で、周りの人も手洗いをしたりマスクをつけてくれるので、逆に安心
50 代 正社員
できた

これまでは真夏でもマスクをしていたり、日常的に手指の消毒をしていると
かなり疎外感があったが、今ではその方がニューノーマルとなったおかげで
50 代 パート・アルバイト
居心地の悪さがなくなった。外でも皆がマスクや感染対策をしているので、こ
れまでより多少安心感がある

抗がん剤による白血球減での免疫低下のため、特にコロナ感染に注意して
60 代 正社員
いる




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- 仕事面 -
■がん罹患後の仕事復帰 (今回初調査)
◆ 「がん罹患後に、仕事復帰した」と回答した人は 55%
◆ 「がん罹患後も、休職や退職をせずに働き続けている」と回答した人も 19%存在




■がん罹患後の仕事への意識の変化 (継続調査)
◆ 7 割が「ライフワークバランスへの意識が高まった」
◆ 「周囲のスタッフへの気遣いの意識が高まった」と回答した人も 47%




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■企業のがん経験者への治療と仕事の両立支援「制度」と「風土」 (継続調査)
◆ 勤務先で「サポート制度自体がなかった」と回答した人が 40%(前回 43%)
◆ 「制度があっても、利用できない雰囲気があった」と回答した人が 27%(前回 30%)




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■がん経験者が求める「働きやすい環境づくり」への改善や工夫 (継続調査)
◆ 移動がつらいため「テレワーク」を
◆ 放射線治療などで毎日通院するために「時間休暇」を
◆ 在宅勤務など、「周囲にがんになったことが知られないような環境づくり」を

Q.がん経験者の皆さんがより働きやすい環境にするために、企業やスタッフはどういった改善や工夫が必要だと
思われますか?
罹患時の 罹患時の
自由回答
年齢 職業


20 代 正社員 がんに罹患して移動がつらい時に、テレワークを使用したい


放射線治療などで毎日通院しないといけない場合のために、時間休暇
30 代 正社員
を取り入れてもらえると安心

がんで手術をすると 10 万円の支給があり、嬉しかった。一方、病気が
30 代 正社員
周りのスタッフに知られない方法を検討するサポートが欲しかった

柔軟な勤務形態。髪が伸びるまで、できる限りテレワークができると
30 代 公務員・団体職員
よい

罹患後に復帰した際は今までの職場で同じ質、量の仕事をこなせない
30 代 正社員 ことも想定される。職場や人事部との面談を通して、適切な配置異動
も必要

30 代 正社員 ウイッグのズレを治せるよう、個室に鏡を置いてもらえるとよい



40 代 正社員 抗がん剤治療中、通勤のためのタクシー利用補助があると助かる


在宅勤務など、周囲にがんになったことが知られないような環境づく
40 代 正社員


復職時に時短勤務から開始できる制度を、がん罹患者にも適用してほ
40 代 正社員
しい。メンタル疾患のみに適用されている企業が多いように思う

リンパ浮腫防止のため、簡易ベッドを置いて、仕事の合間に横になれ
50 代 パート・アルバイト
るとよい

周りに伝える人、周りに伝えたくない人、その人によって対応してく
50 代 パート・アルバイト れる柔軟なサポート。 (誰もが自分の病気を周りに伝えたい、知って
欲しいわけではないと私は思っているので)
産業医もおらず、サポート体制がなく自分自身で交渉しなくてはなら
50 代 正社員 ず、体調や治療の不安もあるなか大変だった。小さな企業には、外部
相談窓口設置を必須にして欲しい
有給休暇以外に、病気・介護・子育て休暇で使用せずに残った過去の
50 代 正社員 休暇をトータル 60 日分貯めることができる制度があり、それを活用で
きた。こういった制度が各社にあるとよい

50 代 自営業・自由業 コロナ禍の理由以外でも、在宅勤務が可能となること




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- 経済面 -
■がん罹患前後の収入差 (継続調査)
◆ がん罹患後、「平均で 22%収入が減少」という結果に(前回 20%)


Q 罹患前と罹患後のおおよその収入をお答えください
全体(n=732)


がん罹患後
22%収入減少






罹患前年収(約万円) 罹患後年収(約万円)




■収入減少に至った理由 (継続調査)
◆ 収入減少の理由は、「休職」「業務量のセーブ」「退職」が TOP3(前回同様)

Q 収入が減った理由は何ですか?
(複数回答可)(n=458)
0% 10% 20% 30% 40% 50%

休職 45%

業務量のセーブ 30%

退職 26%

ならし出勤 13%

残業ができなくなった 12%

転職 6%

流動的な休憩取得 4%

役職変更や配置転換 4%

その他 12%




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■収入減少後の経済面での困りごと (継続調査)
◆ 2 人に 1 人が「本人や家族の生活費」「医療費」で苦労した(前回同様)
◆ 「食事の用意ができないため、宅配やネットでの買い物が増えた」
◆ 「将来の教育費としていた貯蓄を切り崩した」という家庭も




▼困られた具体的なエピソード
罹患時の
自由回答
年齢

生活費 40 代 節約を余儀なくされているので、今までのように家族で外食をすることがなくなった


生活費 50 代 食事の用意ができないため、宅配やネットでの買い物が増えた


医療費 40 代 治療費にお金がかかる。毎月の支払いが給与では足りないので、貯金を取り崩して凌いでいる

必要な治療や薬も買えず、購入したマンションを売って生活していたが、結局自己破産にまで
医療費 50 代
至ってしまった

教育費 40 代 受験を控えている娘がいるが、生活費で精一杯で、塾へ行かせてあげることができない


教育費 50 代 将来の教育費としていた貯蓄を切り崩した


住居費 30 代 働ける状態ではないのに、住宅ローンの支払いがあり、治療費もかかる


その他 40 代 病院まで車で 1 時間かかるので、放射線治療時はガソリン代が結構かかった


その他 40 代 ちょっとした贅沢を躊躇するようになった。自分へのご褒美、美容費など

乳房全摘により、以前に着ていた衣服が着られなくなり、下着なども新たに買い替えるなど費
その他 50 代
用がかさんだ




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ライフネット生命について URL: http://www.lifenet-seimei.co.jp/
当社は、「正直に経営し、わかりやすく、安くて便利な商品・サービスを提供することで、お客さま一人ひ
とりの生き方を応援する」という経営理念のもと、インターネットを主な販売チャネルとする生命保険会
社です。デジタルテクノロジーを活用しながら、保険相談、お申し込みから保険金等のお支払いまで、
一貫してお客さまの視点に立った商品・サービスの提供を実現するとともに、オンライン生保市場の拡
大を力強く牽引するリーディングカンパニーを目指します。

会社及び商品の詳細は http://www.lifenet-seimei.co.jp/ をご覧ください。
株主・投資家向けの情報は http://ir.lifenet-seimei.co.jp/ja/ をご覧ください。
本件に関するお問い合わせ先
03-5216-7900(広報:花谷/IR:関谷)




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