2023年4月期第1四半期決算説明会(書き起こし)

株式会社 Macbee Planet
2023 年 4 月期第 1 四半期決算説明会


2022 年 9 月 13 日
千葉:改めまして、株式会社 Macbee Planet、代表取締役社長の千葉でございます。どうぞよろしくお願
いいたします。本日は、2023 年 4 月期第 1 四半期の決算説明をさせていただきます。

まずは会社概要です。

当社 Macbee Planet は、2015 年の 8 月に創業した会社となっております。昨年のトピックといたしまし
ては、2021 年 8 月に株式会社 Alpha を完全子会社化いたしまして、グループインをさせていただいてお
ります。事業内容としては、データを活用したマーケティング分析サービスの提供を行っております。
続いて、2023 年 4 月期の第 1 四半期の業績サマリーをお伝えさせていただきます。

前期に証券特需があったため、2023 年 4 月期の第 1 四半期は減収減益の計画とさせていただいておりま
したが、結果として、売上高、そして営業利益ともに前年同期の水準を超える結果となっております。

売上高に関しましては 45 億 2,100 万円、営業利益に関しましては 4 億 4,900 万円、営業利益率に関しま
しては 9.9%となっております。

営業利益率に関しましては、中期経営計画で目標としております 10%という数字まで、あと 0.1 ポイント
ほどのところまで迫っております。

売上高に関しましては、前年同期比でプラスの 9%となっております。前年同期の売上高が 41 億 5,000 万
円、うち 14 億円ほどが特需でございまして、特需を除きますと大幅な成長を遂げることができておりま
す。その要因といたしましては、美容の来店型と銀行業界で一過性の売上高があったことが挙げられま
す。美容の来店型の業界ではコロナの影響が減少したことで繁忙期の需要を取り込めております。また、
その他の業界でも新規のクライアントも寄与しております。

また一方で、MT 事業に関しましては、要因が二つございます。主力事業である Robee の売上高が増加し
たこと、そして昨年第 2 四半期に M&A をしてグループインさせた Alpha の業績がこの第 1 四半期には入
っておりますので、その点で伸び加算されている状況になっております。

営業利益の改善につきましては、前期の 3Q から取り組んでいる施策により、粗利が 20%台で推移した影
響がございます。なお、計画よりも上振れたことによって、新規事業や新プロダクトの開発に向けて投資
を加速させております。
続いて、2023 年 4 月期の業績予想と 2Q 見通しのお話をさせていただきます。

今期の計画に関しましては、売上高が 170 億円、営業利益に関しましては 16 億円、営業利益率に関して
は 9.4%としております。

第 1 四半期の進捗率に関しましては 27%ほどとなっておりますが、先ほどご説明したとおり、美容(来店
型)や銀行の一過性の影響が多くございます。

その影響から、第 1 四半期と第 2 四半期を比較しますと、第 2 四半期では売上高・利益ともに減少する計
画となっております。具体的な数字をこの場ではお伝えできませんが、一過性の売上高の影響も 3 億円か
ら 4 億円ほどございまして、実力値は前期と比べて大きく成長していると評価しております。2Q は前年
同期比で見ますと、売上高・営業利益ともに 30%前後、30%超の成長が見込まれております。

結果として、通期の計画に対してお伝えさせていただきますと、売上高・営業利益ともに 50%超で順調に
進捗するのではないかと考えております。
続いて、業界の転換という話を改めてお話しさせていただきます。

当社は、LTV マーケティングというキーワードをもとに独自のマーケティングを展開しております。対比
する市場に関しては、インターネット広告市場、こちらは 3 兆円とも言われる大きな市場となっておりま
すが、この大きな市場の課題を解決して、LTV マーケティングへ転換していこうと考えております。

インターネット広告市場につきましては、オフラインの広告の予算のアロケーションもあり、過去 20 年
ほど右肩上がりで成長してきました。しかしながら、この市場にはまだまだ課題が多くあると考えており
ます。

その一つとしまして、広告コストが必ずしも広告主の売上、利益につながらない点が挙げられると考えて
おります。

また、業界的には Cookie 規制が進んでおりまして、従来型のマーケティングが通用せずにコスト高にな
る傾向がございます。

さらに、スキル面で言いますと、広告運用者のスキルに依存する傾向が非常に大きくございまして、その
担当者のスキルによって成果が明確に分かれてしまうという課題を抱えております。

広告主のニーズは、効率よく売上利益を上げたい。つまり、なるべく無駄なコストをかけずに大きな売
上、利益を上げていきたいというところにございますので、私たちの LTV マーケティングを磨いていくこ
とによって、その市場シェアは取れていくと考えております。

このインターネット広告市場の 3 兆円という非常に大きい市場の中で、われわれが掲げている売上高 170
億円という数字に関しては、まだまだ規模としては大きくないところではございますが、まだまだ成長余
力があると考えております。
続いて、中期経営戦略の進捗についてご説明させていただきます。

当社は、AI 技術を生かしたプロダクトの戦略と営業戦略をもって LTV マーケティングをさらに磨くこと
で、LTV マーケティング市場を開拓して継続的な成長を遂げていくことを掲げております。

プロダクト戦略に関しましては、AC 事業、そして MT 事業、主力サービスである Robee の連携を深める
ことで、獲得効率や粗利率の向上を図ってきております。

また、7 月に発表した事業計画および成長可能性に関する説明事項で発表いたしました新プロダクトの
DATAHIVE につきましては、初期開発の部分が完了しておりまして、大型クライアントの受注を目指しつ
つ、マーケットニーズに合わせてアジャイルで開発を推進しております。

組織面でも、今現在、コンサルタントの型化、労働生産性の向上に向けて、工数を要するレポーティング
業務の自動化に着手しております。この自動化の部分で今期は 20%ほどの削減を目指して進んでおりまし
て、これで空いた時間により、より大きな成果の創出に向けて着実に今動いているところなので、今後の
成果にご期待いただければと考えております。

あと、営業戦略についてもお話をさせていただきます。他業種への展開の部分で、通信や電力の大手企業
のプロモーションの受注を済ませております。当社のビジネスモデルの特性上、すぐに売上貢献という形
ではございませんが、今後の業績貢献が期待できるものと考えております。

続いて、採用に関しましても、2022 年 4 月期の 1Q、ちょうど 1 年前と比較しますと、20 人ほど増えて
おりまして、1.4 倍ほどの人員で今進めることができております。
続いて、先ほどご紹介した DATAHIVE の話も少しだけ触れさせていただければと考えております。

DATAHIVE に関しましては、日本発の Cookie レスによる LTV ソリューションとなっております。LTV マ
ーケティングの AI 化に向けて注力していければと考えております。

マーケティング業界において Cookie 規制が大きなリスクとなっておりますが、Cookie に依存しないデー
タを取得するソリューションとして開発を進めております。

また、今まで人が判断した広告効果や、マーケティングの ROI の可視化・分析の部分を AI により実現で
きると考えております。こちらに関しては、今現在、初期開発までが完了しておりまして、クライアント
様へ提案をしている状況となっておりますので、顧客ニーズに合わせてカスタマイズを進めながら進めて
いければと考えております。
続いて、DATAHIVE による変化をご説明します。DATAHIVE によって何が変わっていくのかを、お話し
いたします。

今までは、データの解析や、それに基づいた広告の最適化については、コンサルタントが個々に行ってお
りました。それにより、どうしても個々のスキルや経験による生産性にバラツキがございました。そし
て、これを実現させるために一定の期間の育成期間が必要になっておりました。それが、DATAHIVE が搭
載する AI により、属人性を排除することが期待できております。

全体の労働生産性の向上だけではなく、今後われわれが考えている M&A の部分にも寄与してくると考え
ております。この M&A をより推進することができる事業基盤ができてくる。その結果として、多くのイ
ンターネット広告関連企業の収益に関しては、当社の半分ほどとなっているこの環境下において、
DATAHIVE によるバリューアップが可能になってくると考えております。

ちなみに、M&A の話を触れさせていただきましたが、当社 M&A としましては、当面、広告代理店やマー
ケティングの支援会社を想定しておりまして、日々情報収集を進めている状況にございます。
中期経営計画の進捗についてお話をさせていただきます。

繰り返しの部分になりますが、われわれは中期経営計画を昨年の 12 月に発表させていただいておりま
す。売上高に関しましては 220 億円、営業利益に関しては 22 億円、営業利益率に関しては 10%という数
字を掲げさせていただいております。

売上高に関しましては、CAGR で 31%となっておりまして、現在までで順調に推移しているとご認識いた
だければと思っております。
では、改めて、2023 年 4 月期第 1 四半期の業績について、ご報告できればと思っております。

2023 年 4 月期 1Q の業績サマリーということで、前期1Q の特需影響による減収計画を大きく上回り、売
上高、そして営業利益ともに過去最高を実現できております。

昨年、証券業界で特需がございましたが、14 億円ほど一過性の売上高があったことから、今期それを大き
く上回ることは不可能だとわれわれは認識しておりました。

結果的に、特需水準をはるかに超えて、売上高で言いますと 45 億 2,100 万円と着地することができまし
た。

前期の実力値ですが、特需を除いた数字で言いますと、売上高で 27 億 5,000 万円となっておりますの
で、この数字をもとに YonY での増減を見た場合には、プラスの 64%と大きな成長を実現することができ
ております。

営業利益につきましては、前年同期比でプラス 35%の 4 億 4,900 万円となっており、営業利益率に関しま
しては 9.9%と、中期経営計画で掲げている目標の 10%という数字に近づいております。
続いて、四半期の売上高推移のご説明をさせていただきます。

結論からお伝えさせていただきますと、右肩上がりの売上高トレンドは継続して推移しております。当社
のビジネスの特性上ですが、顧客のキャンペーンなどの影響による増減はございますが、全体としては右
肩上がりのトレンドは継続できている状況にございます。

この第 1 四半期につきましても、一過性の売上高は一部ございます。美容の来店型での繁忙期がございま
すが、その影響を除いたとしても非常に順調に推移しているというのが、この第 1 四半期の振り返りとな
ります。
続いて、QonQ の営業利益増減分析のご説明をさせていただきます。

QonQ で見ますと、売上高に関しましてはプラス 25%となっておりまして、売上高は 45 億 2,100 万円、
営業利益に関しましてはプラス 30%の 4 億 4,900 万円で着地しております。

売上総利益に関しては 1.6 億円ほど増加しておりますが、そのうち 8,000 万円ほどは一過性の売上総利益
の増となっております。こちらは季節要因よるものと考えておりまして、2Q 以降では減収要因になる
点、ご留意いただければと思っております。

そのほかの部分で、販管費のその他の部分が増加しておりますが、DATAHIVE や先行投資の部分に投資を
していることにより増加しております。

繰り返しになりますが、1Q に比べて 2Q を QonQ で見た場合には減収減益を想定しておりますが、2Q を
含めた形での上期の業績、着地に関しては、売上高も、そして営業利益に関しても 50%超を計画しており
ますので、通期計画に関しましては順調に進捗している旨を、ここではご報告させていただきます。

以上、駆け足になってしまいましたが、この第 1 四半期の決算説明については以上となります。
質疑応答


―AC 事業と MT 事業の、おのおのの顧客は全く別なのか、同じなのかについて教えてください。

千葉 : AC 事業と MT 事業の顧客につきましては、重複している部分が非常に多くございます。AC 事業
も MT 事業も両方ともお取引をさせていただいているとシナジーが効くため、非常に成果が増大、増加し
ている状況にございます。

一方で、MT 事業単独の顧客もございますので、AC 事業のサービスを導入してもらうことによって成果が
さらに拡大していくことからも、今後 MT 事業の顧客に AC 事業のサービスを導入する取り組みも進めて
いければと考えております。




―DATAHIVE による自動化を図った結果、MT 事業の増収につながるのか、すなわち自動化によるマー
ジン改善は御社が主導できているのか。

千葉:弊社のほうで対応の自動化を図った結果、MT 事業の増収につながるのかという話ですが、この自
動化を推し進める結果として利益が増大するものは、AC 事業と考えております。




―人材業界、特に転職関連において広告投下が活発化しており、優良な枠が逼迫してきているとお聞きし
ています。その結果、広告主側にとっては、CPA の上昇につながり集客効果が悪化していると見られます
が、このことについて御社はどういうご認識でしょうか。御社の事業展開にはどのような影響があるでし
ょうか。

千葉:弊社の事業展開においては大きな影響はないと評価しております。人材業界だけでなく、各業界、
季性や競合状況によって CPA の上昇により集客効率の低下は認識しております。弊社はその中で、より
運用効率の高いメディアや広告手法を模索することで成果を出してきており、人材業界に限らず他の業界
も含めて対応しているので、一つの業界の動向が事業展開に影響を及ぼすことはないと考えております。




―DATAHIVE は、アドウェイズ社の UNICORN に似ているプラットフォームと捉えてよいでしょうか。
競合になり得るのでしょうか。また、ほかのライバルとしては、どのようなものが挙げられるでしょう
か。

千葉:ありがとうございます。

UNICORN に関しては、DSP になりますので似ているプラットフォームとしては捉えておりません。
子会社である Alpha の 3D AD が非常に近しいと思います。今現在、日本市場で総合的な LTV ソリューシ
ョンを提供している企業は認識しておらず、海外も含めて今、調査はしているところですが、DATAHIVE
の競合企業として識別している企業はございません。




―通信・電力大手の顧客としてのポテンシャルは、既存の証券・銀行・美容・コスメと比べてどう見てお
られますか。売上規模、案件の質などの観点でご評価を教えてください。

千葉:今現在の売上規模や案件の質に関しては、始まったばかりなので、お答えすることは困難ですが、
通信や電力の顧客に関しては、企業自体が大きいため、広告予算も非常に大きくなっております。弊社が
成果を出すことができれば、売上利益も、既存の証券や銀行、美容業界と比べても非常に大きいものとな
っていくのではないかと考えております。




―季節要因を除いた美容(来店型)の好調の持続性を教えてください。例えば既存顧客の満足度が高まり
予算を増やそう、コロナ禍で厳しかった顧客が回復し今後も売上に貢献する、新規顧客が増えたなど。

千葉:美容(来店型)の好調の持続性に関しては、今弊社も現在評価中です。そのため、予算や新規顧客
が大幅にえそうとまでは言えないかなと思っております。一方で、ネガティブな要素もあまりない状況で
はございますので、改めて第 2 四半期以降でご報告できればと考えております。




―1Q の売上高について従前のガイダンスから上振れておりますが、それを踏まえても上半期 50%の進捗
しか見込んでいないという点に違和感を感じています。足元の 2 クォーターで何かしら弱含んでいる業界
があるなど、ネガティブな要素を織り込んでいるのでしょうか。あるいは、上期 50%の進捗というのは、
事前に想定した想定に対して上振れた見通しなのでしょうか。

千葉:2Q の見通しについては、識別しているネガティブな要素は特にございません。この第 1 四半期を
振り返ってみると、美容の来店型や銀行の成長は一過性であり、2Q に関しては巡航速度に戻るという評
価をしています。また、一過性の影響を除けば、徐々に成長していくことを想定しており、下期偏重の予
算となっているため、170 億に対する 50%超という進捗については、あまりネガティブに捉えておらず、
順調に推移していると見ています。結果的に 170 億の達成確度は高まったと認識しております。
―通信・電力業界で大手顧客を獲得いたしましたが、通信・電力業界のほかの顧客にも横展開ができるよ
うなパターンができつつある状況なのでしょうか。

千葉 :両業界ともまだ取組み出した段階で、現時点で勝ち筋が見えているわけではございません。今後、
その勝ち筋をうまく見つけることができれば、横展開ができていくのではないかと考えています。




―新プロダクト、DATAHIVE は、現在どの程度の完成度なのでしょうか。実際の売上、利益に既に効果
が表れているのでしょうか。

千葉:初期開発が完了している段階になります。今後は、顧客側のニーズに合わせて、随時アジャイルで
開発をしていくことで売上貢献を図っていく状況でございます。現在提案中の案件もいくつかあるため、
受注ができれば、そこから開発をしていくため、早くても4Q 以降での売上貢献を見込んでおります。




―今回は来店型美容や銀行のキャンペーンで特需があったとのことですが、この案件はあまり継続性がな
いということでしょうか。また、2Q は QonQ で減収減益の見込みとのことですが、キャンペーンの類の
ものが特段ないということですか。

千葉:来店型美容に関しては季節性による一過性の売上高でございますので、2Q 以降はいったん下がる
とは考えております。銀行に関しても、消費者ニーズが一時的に伸びた影響と考えておりますので、2Q
以降は売上高として一過性の 3-4 億円程度が下がるのではないかと考えております。粗利で言うと 8,000
万前後になりますので、減収につながる可能性があるものとして認識しております。その反面、新規のク
ライアントが取れていますので、その分はプラスに働く要素もあるという形になっております。




―DATAHIVE について、Cookie や端末識別子を使わず、どのようにデータを収集するのでしょうか、と
いうご質問になります。ちょっと技術的なお話になってくるかなと思いますが。

千葉:適切な同意をとり、顧客 ID や CRM のデータを紐づけることで収集しております。



―DATAHIVE への顧客への反応を教えてください。かなり独自性があると思われますので、どのような
クライアントが興味を持っているかが知りたいです。業種別にはどういう企業が有力か、とかがあれば教
えてください。

千葉:今、提案している企業に関しては、数社程度です。その数社の反応をお伝えさせていただくと、非
常に興味・関心を持っておりまして、ぜひ導入したいという話で話が進んでいます。
どのような業界かということにつきましては、説明を割愛させていただきたいと思っていますが、さまざ
まな業界の企業さんが興味を持っていただいている状況にございます。



―2Q 以降については、特需効果 4 億円程度を除いた 1Q 売上高 41 億程度を出発点に、QonQ での巡航速
度的な成長を期待すれば実態に近いでしょうか、というご質問になります。

千葉:現時点で特需として認識しているものは無く、一過性の売上が縮小すると見ていただければと思い
ます。




―特需を除いた増収を新規顧客、長期継続顧客で分けた場合、どのような貢献になるか、というご質問に
なります。

千葉 :われわれのビジネスの特性上、新規顧客に関しては、すぐに売上、利益貢献がなされるというわけ
ではないので、長期の継続顧客の影響が非常に大きいと考えております。




それでは、ご質問全てに回答できましたので、質疑応答を終わらせていただきます。

以上で、株式会社 Macbee Planet、2023 年 4 月期第 1 四半期の決算説明会を終了いたします。ご視聴い
ただきまして、誠にありがとうございました。

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