独自の半導体技術をもとにNECからスピンオフしたベンチャー企業、ナノブリッジ・セミコンダクター株式会社へ識学2号ファンドが投資実行

2022年7月21日
各 位
会 社 名 株 式 会 社 識 学
代表者氏名 代表取締役社長 安藤広大
(コード番号7049 東証グロース)
問合わせ先 上級執行役員経営推進部長 佐々木大祐
( T E L : 0 3 - 6 8 2 1 - 7 5 6 0 )


独自の半導体技術をもとにNECからスピンオフしたベンチャー企業、
ナノブリッジ・セミコンダクター株式会社へ識学2号ファンドが投資実行

株式会社識学(東京都品川区、代表取締役社長 安藤広大)は、当社の子会社である識学2号投資
事業有限責任組合(以下、「識学2号ファンド」)が、独自の半導体技術である原子スイッチ搭載型
FPGA「ナノブリッジ」の回路設計・製造受託を行う半導体ベンチャーのナノブリッジ・セミコンダクター株式会
社(茨城県つくば市、代表取締役 杉林直彦 「以下、ナノブリッジ・セミコンダクター社」)が実施する第三者
割当増資を引き受けることによる投資を実行したことをお知らせいたします。


【ナノブリッジ・セミコンダクター社への投資背景】
世界のFPGA市場規模は、2021年の62億ドルから2026年には91億ドルに成長すると予測されており、年
平均成長率では7.8%と、年々拡大傾向にあると考えられております。※1
昨今、半導体デバイスを使用する多くの製品・産業で消費電力の抑制や、幅広い顧客ニーズに応えるこ
とが重要な課題となっており、ユーザーが回路を自由に組みかえることのできる半導体チップのFPGA(Field
Programmable Gate Array)を活用する流れが強まっております。
ナノブリッジ・セミコンダクター社が手掛けるNanoBridge FPGAでは、回路を切り替えるスイッチに原子スイ
ッチという技術を使い、従来のFPGAと比較して約10倍まで電力効率を高めることができます。また、原子ス
イッチは不揮発性※2のスイッチであるため、IoTセンサーや自動車のような作動と停止を繰り返すようなモノに
有効であると考えられています。
加えて、高い放射線耐性、温度耐性を有しており、航空宇宙や通信インフラなど耐放射線性が必須とさ
れる領域での活用も見込まれております。実際に放射線が高くなるシーンとして、宇宙での実証実験を行っ
ており、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が2019年1月に打ち上げた「革新的衛星技術実証1号機」
にNanoBridge FPGAを搭載・運用した結果、1年間問題なく動作することが実証されております。※3
将来的には、IoTデバイスや自動車などの多品種少量生産であり様々な製品ニーズを抱える低消費電
力品への応用や、国内にとどまることなく海外進出やIPライセンス事業などに幅広く事業展開していくことで、
より多くの市場ニーズを獲得することができることから、ナノブリッジ・セミコンダクター社の成長可能性は高いと
考えております。
今回、識学2号ファンドが投資及び組織力向上のための支援を行うことによって、仕組化された組織運営が
実現する事で、ナノブリッジ・セミコンダクター社の競争優位性をさらに強固なものとし、成長速度をさらに加速させ
ることができると判断したことから今回の投資を実行いたしました。


【今後の見通し】
ナノブリッジ・セミコンダクター社への投資に伴い識学2号ファンドが保有するナノブリッジ・セミコンダクター社の持
株比率は約5%となります。本件の投資に伴い、当社の損益状況及び財政状態に及ぼす影響は軽微と見
込んでおります。今後、当社の業績等に重要な影響を与える新たな支出が発生した場合は、適宜開示いた
します。


※1:世界の FPGA の市場規模予測(株式会社グローバルインフォメーション 市場調査レポートより)




※2:オン・オフ状態の維持に電力が不要であること。
※3:宇宙航空研究開発機構(JAXA)「革新的衛星技術実証プログラム」




以 上

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