当社のサステナビリティ推進、生産拠点での環境負荷低減の取組みのお知らせ

2022 年 6 月 23 日


各 位
会 社 名 株式会社ジャパンディスプレイ
代表者名 代表執行役会長 CEO スコット キャロン
(コード番号 6740 東証プライム)
問合せ先 代表執行役 CFO 大河内 聡人
(TEL. 03-6732-8100)



当社のサステナビリティ推進、生産拠点での環境負荷低減の取組みのお知らせ


当社は、昨年国連グローバル・コンパクトに参加し、2026年に向けた成長戦略においてGreenTech・
サステナビリティ経営を基本方針のひとつとして設定しました。「世界初、世界一」の独自技術によ
り、社会と人の課題を解決する価値創造の実現に向けて取り組むとともに、SDGsに資する持続可能な
社会の実現に向け、自社製造工程における環境負荷低減の取組みを推進しています。
その施策として、製造拠点の生産設備で使用する超純水の製造・供給と排水の回収・処理を水供給
サービスとしてご提供いただいている栗田工業様と共同で、当社鳥取工場における排水回収推進によ
る水使用量削減、茂原工場における薬品コントロールによる薬品・廃棄物削減に取り組んでいますの
で、以下のとおりお知らせいたします。


1. 鳥取工場における排水回収・再利用
(1) 排水処理フローの変更(固液分離槽の利用)による排水回収・再利用


工場で使用した水は、複数の排水槽や受水槽で処理しながら、最終的に下水道に放流しています。
この度、既存の排水処理フローを変更し、排水槽の一部をバッチ式の固液分離槽(一つの槽で排水か
ら汚泥等の固体を分離すること)として利用することにより、新たな設備を投資せずに、排水の回
収・再利用を実現しました。既に運用開始してから一年余りを経過し安定した運転の継続もでき、回
収水量も段階的に増やし実績として下水放流水の18%相当を回収・再利用しています。




図1.排水槽をバッチ式の固液分離槽として利用





(2) 既設RO膜(逆浸透膜)設備の運用変更によるフッ素排水の回収・再利用


除害設備からのフッ素排水は、今まで排水として処理していましたが、この度、既設RO膜(逆浸透
膜)設備を運用変更し活用することで、この排水の回収・再利用することが可能となる見込みが立ち
ました。技術的に難易度が高い為、本施策の実現にあたり事前にテスト機による実証試験を行い、フ
ッ素化合物やシリカ化合物などによるRO膜の詰まりの課題を解決することができました。これにより、
更に放流水のおよそ18%相当を回収・再利用することが可能となりました。




図2. フッ素排水の回収・再利用フロー図




RO膜設備


上記2件とも新規に設備を設けず、既設の設備を改造、有効活用することにより、水資源の有効活用
および下水処理費用削減に貢献しています。



2. 茂原工場における 薬品最適コントロールによる薬品・廃棄物削減


当社茂原工場は、当社の開発・製造拠点として「廃棄物等排出量の削減」「化学物質管理の徹底と
削減・代替の推進」などの様々な項目ごとに削減目標値を設定し、目標達成に向けて環境活動を継続
的に推進しています。




茂原工場は稼働開始時から栗田工業様とともに環境負荷低減活動として、生産工程で発生する排水
の無害化のために、薬品を使用し工場外への放流水が法定基準値以下となるよう努めてきました。こ
の処理においては、多量の薬品を使用する関係で反応生成物として多くの産業廃棄物が発生します。


この度、従来定量注入していた方法を、栗田工業様のセンサー「S.sensing CS」(薬品削減自動注入
システム)で常時モニタリングすることで、排水の無害化・安定化処理に使用している工業薬品の添
加量を最適化し、削減する見込みとなりました。これにより、従来比で該当薬品の55%、工場全該当
工業薬品では約10%、該当工業薬品に由来する汚泥量、廃棄物量の55%、工場全汚泥では2%が削減さ
れる見込みとなり、薬品・廃棄物削減とともに、薬品費用及び汚泥処分費用削減にも貢献しています。
今後、他排水系統にも同薬品削減自動注入システムを展開し、さらなる環境負荷の低減を推進してい
く予定です。




図3. 排水無害化の薬品削減自動注入システムフロー図




排水処理設備



当社は、SDGsに資する持続可能な社会の実現を目指し、今後とも継続的に環境負荷低減に貢献し、
環境と経済の好循環を実現する施策を実施して参ります。


以 上




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