球磨川氾濫による道路擁壁の崩落現場 早期復旧に「ジャイロプレス工法」

GKN22NW002JA
2022 年 2 月 21 日
株式会社技研製作所



球磨川氾濫による道路擁壁の崩落現場
早期復旧に「ジャイロプレス工法Ⓡ」
~“仮設レス”、2台同時施工で急速構築。交通影響を最小限に~


株式会社技研製作所(本社:高知市、代表取締役社長:森部慎之助)の鋼管杭回転切削圧入工法「ジ
ャイロプレス工法®」が、令和 2 年 7 月豪雨(熊本豪雨)による球磨川の氾濫で被災した国道 219 号
の復旧工事に採用され、工事を完了しました。
豪雨で崩落した道路の擁壁の構築にあたり、他工法では仮設桟橋の構築が必要となり、工事が長期
化するうえ、常時通行止めも避けられなかった本現場。
「省スペース施工」
「仮設レス施工」を実現す
るコンパクトな圧入機を2台同時に稼働させ、崩落地盤に直接、鋼管杭を連続圧入することで、通行
止めを最小限に抑えつつ、洗堀や背面土砂の流出による路肩崩壊に耐える「インプラント構造Ⓡ※」の
擁壁を急速構築しました。
熊本豪雨の被害は甚大で、今も応急復旧に留まり、地域の生活や産業に支障をきたしている被災現
場が多数あり、本復旧が急がれています。球磨川沿いでは国道と県道の計約 100km で 170 箇所以上
が同様の被害を受けました。多くの現場が本件のように圧入技術の優位性を発揮できる現場です。
粘り強いインプラント構造物をスピーディーに構築できる圧入技術は、熊本豪雨で同様の被害を被
った福岡、長崎、大分県の各地でも採用されています。当社は引き続き、強靭なインフラを被災現場
に一刻も早く提供できるよう、地域のために技術提案を続けていきます。

※ 圧入機で既成杭を地中に押し込み、地球と一体化した構造。一本一本の杭が地中深く根を張ることで、地震や津
波、洪水などの外力に対し粘り強く耐えます。




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■工事内容
球磨川の決壊や氾濫により、熊本県を中心に多大な被害を生んだ令和 2 年 7 月豪雨。本現場では岩
盤と地山の上に打ち付けただけのL型擁壁の基礎が想定外の降雨量で崩落しました。
工事では、サイレントパイラーⓇF401-G1200 の2台同時施工により直径 1200mmの鋼管杭 43
本を圧入し、延長 60mにわたって、洗堀や背面土砂の流出による路肩崩壊に耐える「インプラント
構造Ⓡ」の道路擁壁を構築しました。杭間からの土砂の流出を防ぐため、大口径の鋼管杭の間に直径
318.5mm の小口径鋼管 42 本を圧入して隙間を埋めました。




■採用理由
【従来工法では仮設桟橋の設置に4カ月】
災害復旧関係車両が多く通行する区間でもあり、交通への影響を最小限に抑えつつ、早急な完工が
求められました。しかし、従来工法では大型重機が一車線に収まらず長期の通行止めは不可避。施工
ヤードを広げるため、河川法面に 6~8m 幅の仮設桟橋を 4 か月以上かけて構築する必要もありまし
た。
【ジャイロプレス工法®ならば仮設レスで急速施工】
ジャイロプレス工法Ⓡは、コンパクトな圧入機本体が打ち込んだ杭の上を自走し、杭上から地盤に
次の杭を直接圧入するため、省スペース施工が可能なうえ仮設桟橋が不要。片側交互通行を確保しつ
つ※、複数台の同時施工で工期短縮を叶えます。制約条件をクリアできる技術として採用されました。
※ 本現場では鋼管杭の建て込み時のみ、一時的に通行止めを行いました。




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■事業概要
工事名 国道 219 号災害復旧人吉地区法面対策工事
工事場所 熊本県球磨郡球磨村大瀬地先
発注者 国土交通省 九州地方整備局 八代復興事務所
元請業者 丸昭建設株式会社・株式会社白砂組
施工者 株式会社技研施工
使用機材 サイレントパイラーⓇF401-G1200(2 台施工)
杭材型式・寸法 鋼管杭 43 本(直径 1200mm、板厚 12mm、 長さ 16~17m)
小口径鋼管 42 本(直径 318.5mm、板厚 10.3mm、 長さ 10~12.5m)
圧入工工期 2021 年 6 月 21 日~10 月 20 日




■技研グループ概要
「圧入原理」を世界に先駆け実用化した杭圧入引抜機「サイレントパイラー Ⓡ 」を製造開発し、
その優位性を生かしたソリューションを提案・実践しています。無振動・無騒音、省スペース・
仮設レス、地震や津波、洪水に耐える粘り強いインフラの急速構築――。圧入技術が提供するオンリー
ワンの価値は、世界の建設課題の解決や国土防災に貢献しており、採用実績は 40 以上の国と地域に
広がっています。




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【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社技研製作所 経営戦略部
高知本社/高知県高知市布師田 3948 番地 1
TEL:088-846-6783(平日 8:00~17:00) 広報担当:林
東京本社/東京都江東区有明 3 丁目 7 番 18 号 有明セントラルタワー16 階
TEL:080-3712-7614 広報担当:吉野
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