ベトナムにおける JICA 中小企業海外展開支援事業 「無薬注生物処理装置『ケミレス』を用いた浄水技術の普及・実証事業」の実施合意の協議議事録への署名

2016 年2月9日
会 社 名: 株 式 会 社 ナ ガ オ カ
代表者名: 代 表 取 締 役 社 長 三 村 等
(コード: 6239、東証 JASDAQ)
問合せ先: 常務取締役 管理本部長 大村 和男
(TEL 0725-21-5750)


ベトナムにおける JICA 中小企業海外展開支援事業 「無薬注生物処理装置『ケミレス』を
用いた浄水技術の普及・実証事業」の実施合意の協議議事録への署名


株式会社ナガオカ(本社:大阪府泉大津市、代表取締役社長:三村 等)
、独立行政法人
国際協力機構(以下「JICA」)およびハノイ水道公社(Hanoi Water Limited Company、以
下「HAWACO(ハワコ))は、2016 年 2 月 4 日、ベトナム・ハノイ市において、JICA の中小

企業海外展開支援事業として、
「無薬注生物処理装置『ケミレス』を用いた浄水技術の普及・
実証事業」を共同で推進することに合意し、協議議事録に署名しました。当事業では、JICA
が当社に業務を委託する形で資金を提供し、ベトナムの首都であるハノイ市 Tuong Mai(ト
ゥン・マイ)浄水場に、当社の超高速無薬生物処理装置「ケミレス」の実スケールのプラ
ントを恒久施設として納入します。
「ケミレス」を使って処理した浄水を配水して、上水道
の実際の供給を担うとともに、水道水質の改善効果を実証します。さらに、当事業には、
他の水道公社に対する浄水技術の指導などの普及活動も含まれます。
JICA 中小企業海外展開支援事業は中小企業の優れた製品や技術を途上国の開発に活用す
ることで、途上国の開発課題の解決と、日本の国内経済の活性化を目的としています。本
事業期間は1年6ヶ月(2016 年3月開始予定)で、ベトナム国内の水道水質の改善に「ケ
ミレス」が有効であることを実証し、ベトナム国内での受注拡大を目指します。


当事業で JICA による ODA(政府開発援助)を用いたプロジェクトに始めて採択され、当社
の新しい受注スキームの構築ができました。今後、近隣東南アジア諸国や開発途上国でも
同じスキームを使った受注活動を展開し、事業展開スピードの向上を目指していきます。


<署名式の様子>

左から、
ハノイ水道公社 Khoa 会長
JICA ベトナム事務所 増田次長
ナガオカ 山田専務取締役営業本部長
<事業詳細>
事業名: 無薬注生物処理装置「ケミレス」を用いた浄水技術の普及・実証事業(JICA 中
小企業海外展開支援事業~普及・実証事業~)
対象国: ベトナム社会主義共和国
対象エリア: ハノイ市 Tuong Mai 浄水場
事業期間: 1年6ヶ月(予想開始年月 2016 年3月)
支援機関: 独立行政法人国際協力機構(JICA)
実施機関: <日本>
株式会社ナガオカ
株式会社オリエンタルコンサルタンツ(支援機関)
<ベトナム>
ハノイ水道公社(HAWACO)
ハノイ土木大学(IESE)
(支援機関)
ベトナム上下水道協会(VWSA)(支援機関)

事業の背景: 現在ハノイ都市圏は水道水源の約 70%を地下水に依存していますが、地下水
の浄水技術が遅れているため、水源となる地下水に含まれる高濃度の鉄、マ
ンガン、アンモニア態窒素及びヒ素の除去に苦慮しています。当事業のカウ
ンターパートナーである HAWACO はハノイ市の約 80%の給水を行う水道公社で、
地下水を水源とする2万トン以上の浄水場を市内で 12 箇所保有しています。

事業の概要: 当社の地下水水処理システム「ケミレス」
(総処理量:2500m3/日)を導入
し、HAWACO が管理する Tuong Mai 浄水場の給水している水道水質の改善を図
ります。既存の水源・浄水場を有効活用しつつ処理能力向上を図るとともに
維持管理方法の技術指導を行い、水道事業の安定的な運営への貢献を目指し
ます。

ケミレスについて: 薬品を用いず、地下水中の鉄、マンガン、アンモニア態窒素の高速処
理での除去が可能な水処理装置です。接触酸化および生物処理により薬品が
不要となり、環境への負荷を削減することができます。独自開発の洗浄方法
により、生物処理層にダメージを与えることなく安定的な処理能力を維持す
ることが可能となります。当社はすでに 2014 年7月から 2015 年3月まで
Tuong Mai 浄水場でテストプラントを用いた実証実験を行っており、
「ケミレ
ス」の有効性を実証済みです。その結果をもって本事業に応募し、2015 年 6
月に正式に採択されました。

当社が期待する成果: 当普及・実証事業の結果をもって、Tuong Mai 浄水場および HAWACO
が保有しているほかの浄水場への「ケミレス」の導入を目指します。またハ
ノイ都市圏の浄水場、他地域(ホーチミン、農村地域)へのターゲット・マ
ーケット拡大を進め、さらに近隣諸国のタイ、ラオスやカンボジアおよびそ
の他の近隣諸国での「ケミレス」の拡販を目指します。


なお、当該の協議議事録への署名に伴う将来の受注時期や規模について、現時点では具
体化されていませんので、今期の業績見通しへの影響は軽微であり、数値の変更はありま
せん。


以上

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