「カスタマーサクセスのメリット感じない」一定数いる中非サブスク企業の間で少しずつ広まりつつあるその必要性と重要性

2022 年 11 月 1 日
報道関係各位
バーチャレクス・ホールディングス株式会社
(東証グロース:6193)


「カスタマーサクセスのメリット感じない」一定数いる中
非サブスク企業の間で少しずつ広まりつつあるその必要性と重要性
~カスタマ―サクセス実態調査、2022 年版第五弾結果~


バーチャレクス・グループのバーチャレクス・コンサルティング株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:丸山勇人、以
下、バーチャレクス)は、先だって実施したカスタマーサクセスに関する実態調査について、この度第五弾の結果を取りまとめま
した。


■第四弾調査結果ハイライト
カスタマーサクセスの取り組みが社内で行われていると回答した 500 人のうち「効果を感じている」と答えた人と、
「効果を感じて
いない/どちらとも言えない」と答えた人のカスタマ―サクセス運用における違いを比較
 カスタマ―サクセスの効果を感じている層の 38.1%がタッチモデルを構築していると回答した反面、効果を感じていない/ど
ちらとも言えない層ではわずか 4.5%
 フェーズ分け運用については効果を感じている人の約半数が実施、効果を感じられていない人においては 6.2%にとどまる結
果に
 効果を感じている人が成果指標として定めている KPI、52.2%が挙げたのは「継続率/数/額」、次いで「解約率/数/額
(40.5%)、
」「アップセル率/数/額(32.4%)



■第五弾調査結果概要
第一弾の調査対象である 24,061 人の中で、カスタマーサクセスに取り組むことに関して必要性を感じている人、感じていない人そ
れぞれどんな傾向/特徴があるかを深掘りしました。


「メリットを感じない」と考える人は毎年一定数存在


まず、自社において「現在はカスタマーサクセスに取り組んでいないが必要性を感じている」と答えた 250 人に対して、
「実際に
カスタマーサクセスの取り組みを始めることになった場合障害になりそうなことは何か」を尋ねたところ、40.8%が「経営層/上層
部の理解が得られない」という回答が、昨年のデータ(20.0%)の倍以上になる結果となりました。また「人材・組織体制が不十分
(28.0%)、
」「進め方や相談する人がいない(21.6%)
」と続く形になりました。

[2022年] カスタマーサクセスの取り組みを始めることになった場合障害になりそうなこと(複数回答)
(n=250, カスタマーサクセスの必要性を感じている)

経営層/上層部の理解が得られない 40.8%
人材・組織体制が不十分 28.0%
進め方や相談する人がいない 21.6%
特にない 18.0%
何から手をつけたらいいのかわからない 16.8%
やっていることが正解なのかわからない 14.8%
どのツールを選べばよいのかわからない 11.2%
ヘルススコアの設定項目がわからない 10.8%
『カスタマーサクセス』部門(担当者)のKPIをどう設定したらいいのかわからない 8.0%
社内現場の理解が得られない 7.6%
他部署の協力が得られない 7.2%
対顧客のKPIをどう運用していったらよいのかわからない 7.2%
『カスタマーサクセス』に取組むツールがない 6.8%
対顧客のKPI/KGIをどう設定したらいいのかわからない 6.4%
顧客のセグメント化が難しい 6.0%
各顧客セグメントに対するアクションの定義づけが難しい 2.0%
その他 0.0%

0% 10% 20% 30% 40% 50%





次に、現在カスタマーサクセスに取り組んでおらず「今後も取り組む予定はない、かつ必要性も感じていない」と答えた 250 人
に対してその理由を聞いてみると、30.8%の人たちが「いまいちメリットを感じられない」と答えており、これについては昨年もほ
ぼ同様(30.4%)の結果が出ています。

[2022年] カスタマーサクセスの必要性を感じない理由(複数回答)
(n=250, カスタマーサクセスの必要性を感じていない、かつ取り組む予定もない人)

いまいちメリットが感じられない 30.8%
特に理由はない 28.0%
カスタマーサクセスに人員を割くなら、他にもっとやるべきことがある 15.2%
カスタマーサクセスに取り組むのは手間がかかり、今よりも業務効率が下がる 8.8%
今のままで顧客満足が高いので、カスタマーサクセスに取り組む必要はない 6.8%
経営陣が不要だと考えている 6.4%
カスタマーサクセスに取り組むことはコストがかかり、会社は非生産部門にコストをかけられる状況ではない 6.0%
テクノロジーを使いこなせない/アナログでいい 6.0%
データを活用できない 6.0%
今のままで営業効率は十分良いので、カスタマーサクセスに取り組む必要はない 5.6%
そもそもカスタマーサクセスに対しての理解が深くなく、ぼんやりしている 5.6%
カスタマーサクセスへの取り組みは、コストパフォーマンスが良いとは思えない 5.2%
属人的なコミュニケーションでうまくいく 4.8%
お勤め先の事業が、カスタマ―サクセスが必要な事業ではない 3.6%
仕組みを整える(取り組む)ことに心理的ハードルがある(大変そう、手間がかかりそう) 3.2%
周りで取り組んでいる企業/人がいない 2.8%
以前、社内でカスタマーサクセスについての話が出たが、結局取り組む必要はないという結論になった 2.4%
一時のバズワード(一時的な流行りもの)だと思うから 1.6%
その他 1.2%
0% 10% 20% 30% 40%



そこで、同対象者に「何が実現されるならカスタマーサクセスに取り組むことに価値があると感じますか?」と尋ねたところ、
「利益拡大(34.4%)、
」「顧客満足度の向上(32.4%)
」の回答率を上まわり、34.8%の人が「特に価値を感じることはない」と考え
ているといることがわかりました。この数値も昨年とほぼ同じとなっています。

[2022年] 何が実現されるならカスタマーサクセスに取り組むことに価値があると感じるか(複数回答)
(n=250, カスタマーサクセスの必要性を感じていない、かつ取り組む予定もない人)

特に価値を感じることはない 34.8%
利益拡大 34.4%
顧客満足度の向上 32.4%
製品/サービスの質の向上 16.8%
顧客数の増加 12.0%
受注率(成約率)の上昇 8.4%
顧客単価の向上 7.6%
日常業務の効率化 7.2%
解約率の低下(継続率の向上) 6.0%
顧客管理の効率化 5.2%
営業機会損失の回避 5.2%
取り組むことに関する労力が少ない 5.2%
取り組むことに予算がかからない 5.2%
自己の成長/キャリアアップ 3.6%
営業戦略策定の効率化 3.2%
営業人員削減 2.8%
自身のタスク管理の効率化 2.4%
部署間のシームレスな連携 2.0%
LTV最大化 1.2%
その他 0.4%

0% 10% 20% 30% 40%



非サブスク企業においても増す「カスタマ―サクセスの重要性」


カスタマ―サクセスに取り組んでいる企業、取り組んでいない企業それぞれの対象者に、勤務先でサブスクリプション(サブス
ク)型の製品またはサービスについて取り扱いがあるかどうかを尋ねたところ、カスタマ―サクセスに取り組んでいる人のうち、
何かしらのサブスク型商材を勤務先で扱っているのは 37.9%、反対にカスタマーサクセスに取り組んでいないと答えた人の 6 割弱
が現状サブスク型商材を扱っていないということから、
「カスタマーサクセス=サブスク/SaaS 企業の成長に不可欠なもの」だと
いう考え方が色濃く反映されている結果であると言えるでしょう。しかし同時に、カスタマーサクセスに取り組んでいる人のうち
41.8%は現状サブスク型商材を扱っていないということもわかりました。また、
「カスタマ―サクセスの取り組みは行っていないし
今後も必要ないと考えている人」の中で、55.4%の人が現状サブスク商材を扱っていないという結果とともに、
「必要性を感じてい



る」という人の中において、現状サブスク商材を扱っていない人が 59.1%もいることから、カスタマーサクセスのコンセプトの本
質は、
「あらゆる事業において必要なものである」ということを理解している人が増えてきていることが推察されます。

[2022年] カスタマ―サクセス取り組み別サブスクリプション商材取り扱い状況



カスタマ―サクセスに
37.9% 19.2% 22.6% 20.3%
取り組んでいる(n=500)




カスタマ―サクセスに
8.0% 11.2% 46.1% 34.7%
取り組んでいない(n=500)



0% 20% 40% 60% 80% 100%


取り扱っている 今は取り扱っていないが今後取り扱う予定 取り扱っていないし今後も取り扱う予定はない いずれも当てはまらない/分からない



[2022年] カスタマ―サクセス取り組み意向別サブスクリプション商材取り扱い状況



今は取り組んでいないが
11.0% 14.7% 44.4% 29.9%
必要性を感じている(n=250)




今も今後も取り組む予定はない
5.1% 7.7% 47.7% 39.5%
かつ必要性も感じていない(n=250)


0% 20% 40% 60% 80% 100%


取り扱っている 今は取り扱っていないが今後取り扱う予定 取り扱っていないし今後も取り扱う予定はない いずれも当てはまらない/分からない




また、現状カスタマーサクセスに取り組んでいる人の中でサブスク商材の取り扱いがあると答えた人、サブスク商材の取り扱い
がないと答えた人に対して、直近一年間でのカスタマーサクセスに対する意識の変化について聞いたところ、サブスク商材取り扱
い企業においては 8 割近くの人が、サブスク商材の取り扱いがない企業においても半数以上の人が「必要性を感じるようになった」
と回答しました。実際にカスタマーサクセスに取り組むことで、その重要性を再認識したということ、またサブスク企業において
は、よりその効果が体感しやすかったのかもしれません。

[2022年] 直近一年間の「カスタマーサクセス」に対する意識の変化
[2022年] 直近一年間の「カスタマーサクセス」に対する意識の変化
(サブスク商材の取り扱いがある企業, n=387)
(サブスク商材の取り扱いがない企業, n=376)

どちらとも言えない
4.4%




必要性を感じないようになった
16.0%




どちらとも言えない
42.0%
必要性を感じるようになった
51.6%




必要性を感じるようになった
79.6%


必要性を感じないようになった
6.4%




米国から大きく後れを取る日本国内でのカスタマーサクセス理解


米国カスタマーサクセスソフトウェアベンダーの「Gainsight ゲインサイト) が発行する
( 」 「The Customer Success Index 2022」
(※1)によると、調査に参加した BtoB 企業(業界や規模、設立年数等問わず)の 95%において企業内にカスタマ―サクセスの機



能があるとのデータが出ています。また、同社 CEO ニック・メーター氏(※2)によると、投資家が投資先企業に求める支出削減
項目としてマーケティング費用が一番多かったのに対し、カスタマーサクセスへの支出削減を求める声は一番少なかったそうです。
このように、米国では、カスタマーサクセスの本質とその必要性が広く認知・実践され、また投資判断の要素としても重要視され
ています。対照的に、日本国内では必要であるとの認識がありながらも、社内でそのメリットを感じないと考える人、特にそうい
った人々が上層部である場合、取り組み導入に至るまでのハードルが高くなってしまっているのが現状です。
これまでの調査から、ビジネス提供の形態がサブスク型/SaaS 型であればカスタマ―サクセスの取り組み効果は大きく、また非
サブスク企業であっても、運用方法や追いかける指標をルール化することでその効果を創出している企業がたくさんあることがわ
かりました。
カスタマーサクセスの重要性が正しく理解されていない、それ以前にカスタマーサクセスそのものの認知がまだまだ低い日本国
内においては、カスタマーサクセスという役割がただのコスト部門とみなされがちなのが現状です。
顧客に寄り添い、伴走しながら、先回りして顧客が直面するであろう課題を解決に導く。いわば、”コンサルタント”のような存在
であることが理解されるまで、もう少し時間がかかるのかもしれません。


※1: https://info.gainsight.com/the-customer-success-index-2022_ebook.html
※2: https://www.gainsight.com/blog/3-takeaways-from-saas-investors-about-downturn/




バーチャレクスは、BtoB 向け IT 製品 / SaaS のレビュープラットフォーム 「ITreview(IT レビュー)
」を提供するアイティク
ラウド株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長 兼 CEO:黒野源太、以下、アイティクラウド)と 2019 年 3 月より、市場調
査やセミナー等の共催などカスタマーサクセス領域での協業を行っています。


 アイティクラウド株式会社について (http://www.itcrowd.co.jp)
 ITreview について (https://www.itreview.jp/)


なお、バーチャレクスでは企業様のカスタマーサクセス導入や運用をサポートする様々なサービスを提供しています。


 ワークショップ(経営者様向け/社員様向け等、カスタマーサクセスについての理解促進をサポート)
 コンサルティングサービス(ショット/スポット型でのレビューや戦略立案等)
 テクノロジーサービス(ツールやデータプラットフォームの導入/構築や利活用支援)
 オペレーションサービス(カスタマーサクセスプロセス伴走支援)


また下記サービスを無料でご提供しています。


 カスタマ―サクセスビギナー向け入門ガイドダウンロード
 カスタマ―サクセスの取り組み状況クイック診断
 これからカスタマーサクセスの取り組みを検討する企業様の質問や疑問、お悩みにお答えするお悩みホットライン
詳しくはこちらをご覧ください。https://customer-success.virtualex.co.jp/


参考:『カスタマーサクセス ―サブスクリプション時代に 求められる「顧客の成功」10 の原則―』
https://www.virtualex.co.jp/corporate/customersuccess.html


【2022 年カスタマーサクセスに関する実態調査第一弾】https://www.virtualex.co.jp/news/2022/05/2022CS-research-1.html
【2022 年カスタマーサクセスに関する実態調査第二弾】https://www.virtualex.co.jp/news/2022/08/2022CS-research-2.html
【2022 年カスタマーサクセスに関する実態調査第三弾】https://www.virtualex.co.jp/news/2022/10/2022CS-research-3.html
【2022 年カスタマーサクセスに関する実態調査第四弾】https://www.virtualex.co.jp/news/2022/10/2022CS-research-4.html


【調査実施概要】
「2022 年カスタマーサクセスに関する調査」
・調査方法 :インターネットアンケート
・調査実施期間:2022 年 3 月 18 日~2022 年 3 月 19 日
・対象地域 :全国
・対象者 :20 歳から 65 歳の有職者(パート・アルバイト、専業主婦・主夫、学生を除く)24,061 人


 バーチャレクス・コンサルティング株式会社について (http://www.virtualex.co.jp)


バーチャレクス・コンサルティングは創業来「企業と顧客の接点領域」にフォーカスしたビジネスを展開しており、「顧客の
成功こそが自社成長の鍵である」というカスタマーサクセスの考え方にもとづき、"Succession with You" ― 一度きりの成
功の「Success」ではなく、連続する成功という意味の「Succession」を、「for You」ではなく、伴走するという意味で
「with You」していくことを企業として掲げています。現在では顧客企業の CRM 領域の DX・デジタルシフトを、コンサル
ティング、テクノロジー、オペレーションのコアスキルを融合させ、ワンストップ伴走型でサービスを展開しています。


 バーチャレクス・グループについて (http://www.vx-holdings.com)
バーチャレクス・グループは、東京、佐賀、アメリカ、バンコクと 3 ヶ国 6 企業、約 900 名の従業員が一体となり、金融・保
険、IT・情報通信、通販・インターネットサービス、教育、官公庁・自治体など、幅広い業界のクライアント様に対して、それぞ
れの専門知識を活かしたサービスを提供しております。2016 年 6 月には東京証券取引所マザーズ市場に上場しています。


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