コンクリート工事用型枠資材「Pコン」の無償回収・リサイクルサービス開始のお知らせ

2022 年 6 月 17 日
各 位
会社名 岡部株式会社
代表者名 代表取締役 社長執行役員 河瀬博英
(コード番号 5959 東証プライム)
問合せ先 取締役 専務執行役員
管理部門管掌・国際部門管掌 細道 靖
(TEL. 03-3624-5119)


コンクリート工事用型枠資材「Pコン」の無償回収・リサイクルサービス開始のお知らせ


当社はこのたび、SDGs 経営の一環として、環境大臣よりプラスチックコーン(以下「P コン」)の産業廃棄
物広域認定制度の認定を取得し(環境省 認定番号第 302 号)、建設現場で使用後に不要となった P コ
ンの回収・リサイクルサービスを開始することとなりましたので、お知らせいたします。
従来、P コンは数回繰り返し使用された後、他の資材同様に産業廃棄物として廃棄されており、資源の
有効利用や海洋プラスチック問題、環境負荷などの点で課題がございました。
P コンの回収・リサイクルサービスは、広域認定制度に基づき、事業者から廃棄される P コンを無償で
回収し、再生処理を経て新しい P コンへ水平リサイクルするものです。これにより、当社およびお客様の双
方が経済的利益を享受でき、加えて、廃棄物の焼却処分による温室効果ガス排出や、廃プラスチックの
海洋流出問題といった環境問題の解決に貢献するものとなります。
当社は、今後とも、建設現場における廃棄物を出さない「建設現場ゼロエミッション」の推進に積極的に
取り組むことで、建設現場の脱炭素化、ひいては、循環型社会の構築に貢献してまいります。


1. P コンとは
P コンは、コンクリート構造体を作る際、コンクリートを流し込む型枠を固定するために使用するもの
で、プラスチック製の枠と金属製の軸で構成されています。当社は現在のコンクリート工事でも主流
であるフォームタイ工法を 60 年以上前に提供し始め、工法の一部として P コンを長らく製造・販売し
ております。

Pコン




<P コン> <P コンの使用方法>




2. P コンの回収・リサイクルサービスの仕組み
当社の協力業者と連携し、各事業者から使用済みの P コンを無償回収し、再生処理を施した後、
当社久喜工場にてリサイクル P コンを製造いたします。協力業者は広域認定内で指定しており、各
事業者から排出された P コンが適正に処理されるよう、当社が統括して管理いたします。




<P コンの回収・リサイクルサービスのイメージ図>
*1 強度や品質の観点から、リサイクルプラスチックに新品のプラスチックを配合して製造することを予定しております。



3. 対象地域
サービス開始時は当社東京支店エリアのみで実施し、年間約 200 万個の回収を見込んでおりま
す。将来的には全国で回収可能となるよう、体制を整備していく予定です。


4. P コンの回収・リサイクルによる効果
P コンの回収・リサイクルサービスによる環境負荷低減の効果としては、下記 5 点が想定されます。
なお、ライフサイクル全体での CO2 排出削減効果の具体的な数値については、サービスを運用しな
がら評価してまいります。
・プラスチックの原料である石油資源の有効利用
・プラスチックの焼却によって大量に排出される温室効果ガスの削減
・鉄スクラップの市中回収率の向上
・埋め立てられる廃棄物の削減による最終処分場残余年数の延長
・プラスチックが海洋に流出する可能性を削減


5. 広域認定制度とは
製品が廃棄物となったものであって、当該廃棄物の処理を当該製品の製造、加工、販売等の事
業を行う者(製造事業者等※)が広域的に行うことにより、当該廃棄物の減量その他その適正な処理




が確保されることを目的として、廃棄物処理業に関する法制度の基本である地方公共団体毎の許可
を不要とする特例制度。
※製造業者等が処理を担うことにより、製品の性状・構造を熟知していることで高度な再生処理等
が期待できること等の、第三者にはない適正処理のためのメリットが得られる場合が対象となります。
(環境省ホームページより)


6. 当社連結業績への影響
サービス開始に伴う設備投資額は初年度 13 百万円、サービス運用に伴い年間約 5 百万円の費
用発生が見込まれますが、回収・リサイクルによる鉄スクラップ売却益や材料費の圧縮により、当社
連結業績に与える影響は軽微であります。


以上





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