HEARTROID PROJECTが全国発明表彰「未来創造発明奨励賞」を受賞

2021 年 5 月 25 日
各 位
会 名 株
社 式 会 社 J M C
代表取締役 社長
代表 者名 渡 邊 大 知
兼 C E O
(コード番号:5704 東証マザーズ)
問合 せ先 経 営 企画 室長 倉 嶋 崇 博
(TEL. 045-477-5751)



HEARTROID PROJECT が
全国発明表彰「未来創造発明奨励賞」を受賞


「令和 3 年度全国発明表彰※1」
(公益社団法人発明協会※2 主催)において、国立大学法人大阪
大学大学院医学系研究科循環器内科学と株式会社 JMC・フヨー株式会社が共同開発した「3D プリ
ンタを用いた X 線透視対応心臓カテーテルシミュレーターの発明」が、
「未来創造発明奨励賞」を
受賞しました。未来創造発明奨励賞は中小・ベンチャー企業並びに大学及び公的研究機関に係わる
発明が対象で、特に優秀と認められる発明に贈られます。
本発明は、心臓カテーテル手術のためのシミュレーターです。CT データをもとに3D プリンタ
で作成した透明な心臓モデルを液体中に浮かべ、拍動ポンプで血流を再現、心臓モデルを入れ替え
ることで、個々の手術手技を実臨床と同じように X 線透視下で実施できるようにしました。この発
明により、場所を選ばず、若手からベテランまで、国や地域を超えて、世界の医師や医療従事者が
自由にトレーニングを行えるようになりました。2021 年 5 月時点において、世界 25 の国と地域へ
導入されており、欧米の主要な学会においても活用されています。




心臓カテーテルシミュレーター「HEARTROID®」(左)とそれを用いた X 線透視下での手術画像(右)





受賞理由となった発明の背景
臨床現場では、若手医師は上級医の指導のもと、実際の症例を通して心臓カテーテル手術の手
技を学んでいくのが一般的でした。一方の上級医も実践以外で経験を積む場はなく、若手医師、
ベテラン医師双方のニーズを満たすトレーニングシステムが求められていました。本発明は、大
阪大学の岡山特任講師が若手医師であった時分に感じていた思いを、自らが教える側に回ったと
きに再認識し、仲間の医師や医療従事者、そして、プロジェクトパートナーである株式会社
JMC、フヨー株式会社とともに実現した、産学医工連携プロジェクトの成果になります。




HEARTROID PROJECT について
「HEARTROID PROJECT」は、大阪大学大学院医学系研究科循環器内科学、株式会社 JMC、フ
ヨー株式会社により、医師や医学生を対象とした、心臓カテーテルシミュレーターの開発を目的と
して、2013 年にスタートしました。 プロジェクトのコンセプトは「世界の患者さんが安全に心臓
カテーテル治療を受けられることを目指す」です。本プロジェクトは、2014 年度に厚生労働省、
2015 年度から 2016 年度において国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)より「医療機
器開発推進研究事業」としての支援を受けています。




受賞者一覧
坂田 泰史(さかた やすし) 国立大学法人大阪大学 大学院医学系研究科 循環器内科学 教授
岡山 慶太(おかやま けいた) 国立大学法人大阪大学 国際医工情報センター 特任講師(常勤)
南都 伸介(なんと しんすけ) 西宮市立中央病院 西宮市病院事業管理者
渡邊 大知(わたなべ だいち) 株式会社 JMC 代表取締役 兼 CEO
稲田 誠 (いなだ まこと) 株式会社 JMC 3D プリンター出力事業グループ HEARTROID チーム
佐藤 宗邦(さとう むねくに) フヨー株式会社 代表取締役




HEARTROID®について
HEARTROID®は、実臨床と同じ X 線透視下にて、鮮明な血管造影画像を短時間の準備で再現し
ます。持ち運び可能な設計であるため、手術室における本格的なトレーニングから、卓上でのイメ
ージトレーニングまで、医師をはじめとする医療従事者が、場所を選ばずカテーテル操作のシミュ


レーションを簡単に行うことができます。3D プリンターを用いて作られた透明な心臓モデルは、
心臓の中でのカテーテルの動きを直接観察することを可能にし、X 線透視だけでなく、超音波をは
じめとする他のイメージングモダリティにも対応しています。狭心症や心筋梗塞に対してステント
を留置する PCI(冠動脈形成術)、不整脈治療におけるカテーテルアブレーションやリードレスペ
ースメーカーの留置、そして TAVI(経カテーテル的大動脈弁置換術)に代表される弁膜症の治療な
ど、多くの手術手技のトレーニングを行うことができます。また、拍動流を有し、解剖学的に精緻
な 3D モデルからなる HEARTROID®は、研究開発、試験、品質管理の目的で医療機器開発の現場
でも広く活用されています。HEARTROID®は、HEARTROID PROJECT により開発され、2015 年
に株式会社 JMC より上市、2021 年 5 月現在において世界 25 カ国へ導入されています。なお、本
製品は医薬品医療機器等法上の医療機器ではありません。


HEARTROID 製品 WEB サイト: https://www.heartroid.jp/




心臓カテーテルシミュレーターHEARTROID®




特記事項
「未来創造発明奨励賞」の表彰式は 2021 年 6 月 22 日にホテルオークラ東京で開かれる予定です。





用語説明
※1 全国発明表彰
公益社団法人発明協会が、我が国の科学技術の向上と産業の発展に寄与することを目的に、
1919 年(大正 8 年)に設立。我が国を代表する幾多の研究者・科学者の功績を顕彰するため、多
大な功績を挙げた発明、考案、又は意匠を表彰するもの。


※2 公益社団法人発明協会
発明の奨励や特許等の産業財産権の普及啓発(発明奨励)や青少年創造性育成事業等を実施す
る公益法人。1904 年(明治 37 年)創立。総裁は常陸宮正仁親王。




【当社概要】
1999 年、光造形方式の 3D プリンターを導入して製造業に参入。3D プリンター出力による部品
製造の事業規模が拡大する中、2006 年に有限会社エス・ケー・イーを吸収合併し、砂型鋳造法によ
る鋳造事業をスタート。3D プリンターで培ったデジタル技術を背景に、職人の肌感で語られるこ
とが多かった鋳造を定量化することで、経験年数に依存せずに質の高い鋳造ができることを証明。
業界に新たな進化を起こした。2015 年には産業用 CT による非破壊検査・測定を目的とした CT 事
業を開始。さらに、心臓カテーテルシミュレーター『HEARTROID®』の販売でメディカル分野に
も領域を拡げた。2016 年東京証券取引所マザーズに上場。


所 在 地:神奈川県横浜市港北区新横浜 2-5-5 住友不動産新横浜ビル 1F
代 表 者:代表取締役社長兼 CEO 渡邊大知
設 立:1992 年 12 月 18 日
資 本 金:782,671 千円
売 上 高:2,458 百万円(2020 年 12 月期)
従業員数:140 名(2020 年 12 月末)
事業内容:3D プリンターおよび砂型鋳造による試作品、各種部品・商品の製造、販売
産業用 CT の販売および検査・測定サービス
高度管理医療機器等の販売、医療機器等の製造・製造販売
U R L:https://www.jmc-rp.co.jp/


【本件に関する問い合わせ先】
株式会社 JMC 経営企画室
TEL: 045-477-5751 E-MAIL: ir@jmc-rp.co.jp




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