“曲がるフェライト” 新磁性複合材料開発のお知らせ

PRESS RELEASE



2022 年 5 月 9 日
パウダーテック株式会社



“曲がるフェライト” 新磁性複合材料
~ 基材の特徴をそのままにフェライトの磁性を ON! ~



パウダーテック株式会社(本社:千葉県柏市、代表取締役:仲子 啓)は、バインダーレスで、磁性と屈曲性を兼ね備え
た、磁性複合材料を開発いたしました。




ポリイミド基材 + フェライト層 銅箔 + フェライト層




フェライト層


基材(例:銅箔)




磁性複合材料の 3 つの特徴
1. バインダーレスで基材にフェライトを直接複合化
2. 屈曲性と磁性を兼ね備えた複合材料
3. 用途に合わせたフェライト組成と基材を選択可能


応用展開が期待される主な用途・分野
〇電磁波シールド用材料
〇各種電子部品用材料



近年、集積回路や装置の電子機器の小型化が進行する中で、組み込まれる部材についても、小型・薄膜化が要求さ
れています。一方、集積回路や電子機器に用いられる磁性材料は、樹脂コンポジット・蒸着・溶射などで製造される手法
が主流となっておりますが、それぞれ下記の様な課題がありました。


 樹脂コンポジット:磁性体を担持するために非磁性のバインダー樹脂を必要とし、磁気特性が低下する
 蒸着:磁性層の厚み限界が非常に薄く(ナノオーダー)、磁気特性の発現が難しい
 溶射:基材に耐熱性がないと成膜ができない


上記の課題を解決し、新たにバインダーレスで屈曲性の高い磁性複合材料を開発いたしました。この磁性複合材料
はフェライト層の組成や厚さ、基材の種類や厚さの選択の幅が広く、基材の機能を損なうことなく、磁性の付与が実現で
きます。また、形状の自由度が高く、小型化が進む電子機器をはじめ、様々な用途への応用が期待されます。


パウダーテック株式会社は、今後も磁性複合材料の提供をはじめ、 様々な分野への応用展開を図り、お客様の多種
多様なご要望に対応できるよう開発を進めて参ります。


※本材料は、常温衝撃固化現象を活用したエアロゾルデポジション法を利用したもので、国立研究開発法人 産業技
術総合研究所・旧先進コーティング技術研究センター、現デバイス技術研究部門(首席研究員:明渡 純)の協力のもと、
共同研究により開発しております。



用語の解説
・フェライトって何?|パウダーテック株式会社 (powder-tech.co.jp)
・エアロゾルデポジション法(AD 法)については、国立研究開発法人 産業技術総合研究所の HP(先進コーティング技
術研究センター (aist.go.jp)) をご参照下さい。



【会社概要】
会社名:パウダーテック株式会社
所在地:千葉県柏市十余二217番地
代表者:仲子 啓
設立:1966 年(昭和 41 年)4 月 16 日
URL:https://www.powder-tech.co.jp/
事業内容:電子写真用キャリア、フェライト系磁性粉、カイロ・粉末冶金・還元用等の鉄粉、特殊鉄粉、脱酸素剤
及びその関連商品の製造販売



【お問い合わせ先】
パウダーテック株式会社 開発本部 市場開発部
TEL:04-7145-5767
e-mail:development-ad@powdertech.co.jp



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