国内初 電気炉排熱の蒸気エネルギーへの変換・活用によるCO2削減

News Release
2020年10月5日
愛知製鋼株式会社



国内初 電気炉排熱の蒸気エネルギーへの変換・活用によるCO 2 削減


愛知製鋼株式会社(代表取締役社長:藤岡高広)は、省エネルギーなどを含めたESG経営を
実現する鋼材生産プロセス改革の一環として、電気炉の排熱を蒸気エネルギーとして活用する
排熱回収設備を知多工場内に建設し、本日竣工式を執り行いました。

鋼材生産プロセス改革は、CO 2 削減を含めた4S(シンプル、スリム、ショート、ストレ
ート)を基本コンセプトとし、生産量の変動にフレキシブルに対応できる、よりスリムな生産
ラインを目指す取り組みであり、これまでPart1:大断面連続鋳造機更新(2011年)、Part2:分塊
圧延工程の生産能力増強(2016年)、Part3:精整ライン増設(2017年)と計画的に実施してきま
した。

現在取り組んでいるPart4では、エネルギーを大量に消費する製鋼工程(主原料である鉄スク
ラップを溶解する工程)における生産プロセス改革であり、その第1ステップとして電気炉の
排熱を蒸気エネルギーとして回収し、他の製鋼設備で有効活用する仕組みを導入しました。
これは、国内電気炉業界として初めての事例であり、年間約4.2千トン相当のCO 2 削減を
実現します。

当社は「2030年ビジョン」で定めた環境基本方針に基づき、本排熱回収設備をフル活用し
ながら、資源循環型企業として、CO 2 排出削減による低炭素社会への貢献を強力に推進してい
きます。そして、エネルギーと資源の更なる効率的利用による地球環境と調和したモノづくり
で、持続可能な社会の実現に貢献していきます。
今回建設した設備の概要は下記のとおりです。

1.鋼材生産プロセス改革の概要




(2020 年~ )
(2011 年) (2016 年 ) (2017 年 )



既設排ガス冷却器
排ガスの流れ
(緊急対応用として存置)
蒸気の流れ



電気炉 燃焼塔 冷却塔




今回導入した
排熱回収設備→
2.設備概要
(1)設備名称: 電気炉排熱ボイラー設備(自然循環式ボイラー)

(2)設置場所: 当社知多工場内

(3)投資概要:
①設備投資額 約30億円
②着 工 2016年5月
③竣 工 2020年10月稼動

(4)仕様:
①「電気炉排熱ボイラー」-(蒸気生成量= 約18トン/1時間)


(5)効果:
①CO 2 排出削減 約4.2千トン/年(一般家庭電力 約 1,000 世帯相当)




以上




お問い合わせ先…愛知製鋼株式会社 総務・広報部 広報室:052-603-9216

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