大阪大学大学院薬学研究科との共著論文発表のお知らせ

2023 年2月 21 日
各 位
会 社 名 ク ニ ミ ネ 工 業 株 式 会 社
代表者名 代表取締役社長 勢 藤 大 輔
(コード番号:5388 東証スタンダード)




大阪大学大学院薬学研究科との共著論文発表のお知らせ
『新たな3次元細胞培養法を開発』
~スフェロイド*1形成技術における粘土鉱物の有用性を確認~



当社は、大阪大学大学院薬学研究科との共同研究により、スメクタイト*2 に代表される粘土鉱物を利
用した細胞培養システムに関する論文を発表、本研究成果が Royal Society of Chemistry*3 の学術雑誌
「Lab on a Chip」の2月 21 日号に掲載されますのでお知らせいたします。
本技術は、粘土鉱物を細胞培養の添加剤に応用したものです。この技術を利用した培養方法におい
ては細胞株が3次元的に増殖したスフェロイド(凝集塊)を効率的に得ることができました。スフェロ
イドは、古くから用いられている平面培養(2次元培養)で得られた細胞と比較し、より生体組織に近
い細胞環境、及び細胞活性を有しております。しかしながら、このスフェロイド形成には特殊な培養
プレートや培養液が必要で、一般的に高価であることが課題とされてきました。今回開発した技術に
より、簡便かつ迅速にスフェロイドを得られる細胞培養技術発展への貢献が期待されます。
当社と大阪大学大学院薬学研究科は本技術に関連する共同研究を継続し、さらなる技術発展と研究
開発を進めております。今後、創薬・再生医療・有用タンパク質の生産といった成長が期待される細
胞培養の産業分野での新たな事業展開を目指すべく、革新的な製品やサービスの開発に取り組んでま
いります。
なお、詳細につきましては別紙の共同プレスリリースをご覧ください。


【用語解説】
*1 スフェロイド
細胞同士が集まった凝集塊と呼ばれるもの。1つの細胞種から成ることが多く、球形に近い形状である。平
面に広がって培養された細胞よりもより生体に近しい状態と言われる。従って、薬の開発、例えば薬剤の効果
の有無を確認する際、好適に利用される。
*2 スメクタイト
粘土鉱物のなかで、水を吸って膨らむことが特徴的な鉱物の分類名称。例えば、モンモリロナイト、サポナ
イト、ヘクトライトがスメクタイトに含まれる。
*3 Royal Society of Chemistry
英国王立化学会。化学の推進を目的としたイギリスの学術機関。
以 上
(別紙)








(別紙)
(別紙)




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