極低膨張ガラスセラミックス『クリアセラム(TM)-Z』が、JAXAの超低高度衛星技術試験機「つばめ」に採用

Press Release

2017 年 12 月 26 日
株式会社オハラ


極低膨張ガラスセラミックス『クリアセラム™-Z』が、
JAXA の超低⾼度衛星技術試験機「つばめ」に採⽤




画像提供:JAXA

株式会社オハラ(本社:神奈川県相模原市、代表取締役社長執行役員:齋藤弘和)の『クリアセラム™-Z』が、国立
研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)が 2017 年 12 月 23 日に打ち上げられた、超低高度衛星技術試験機
「つばめ」(SLATS)に採用されましたので、お知らせいたします。

『クリアセラム™-Z』は、温度変化に対する形状変化が極めて小さいゼロ膨張ガラスセラミックスで、「つばめ」
(SLATS)に搭載される小型高分解能光学センサ(SHIROP)のミラーとして採用されました。衛星の光学センサ
には、効率よく明るさを確保するために集光ミラーを用いる必要があり、このミラーの性能が画質に大きな影響を
与えることから、その材料には過酷な宇宙環境下でも安定したゼロ膨張材料が必要となります。


(SLATS)は、これまでの人工衛星にとって未開拓の軌道領域となる高度 200-300km という「超低高
「つばめ」
度軌道」を利用する最初の地球観測衛星です。一般的な地球観測衛星の高度である 600-800km に比して地表に近
い分、光学センサの分解能は向上すると見込まれ、小型高分解能光学センサ(SHIROP)はこの実証に用いられま
す。


◆JAXA「つばめ」
(SLATS)ウェブサイト http://www.satnavi.jaxa.jp/project/slats/


当社は、最先端の宇宙開発プロジェクトに対し、キーマテリアルとなる先進材料を提供することで貢献してまい
ります。





Press Release


【クリアセラム™-Z の特徴】
『クリアセラム™-Z』 ガラス相と結晶相の2相構造からな
は、
るガラスセラミックスで、熱膨張係数を限りなくゼロに近づけ
ることを実現しています。
一般的に物質はすべて熱膨張しますが、
『クリアセラム™-Z』
は、熱膨張するガラスの中に、熱をかけると逆に縮む性質を持
つ特異なナノレベルの結晶を析出させることで、ガラスの熱膨
張を相殺し、ゼロ膨張特性を発現させています。
『クリアセラム™-Z』 宇宙の起源に迫る次世代超大型天体
は、
望遠鏡 TMT(Thirty Meter Telescope)計画のミラー材(492 枚のミラーを組み合わせ、直径 30m のミラー
として使用)として採用されているほか、有機 EL ディスプレイ(OLED)などの製造に使用する FPD 露光
装置、半導体露光装置のミラー材や構造部材としても使用されています。


【会社紹介】
当社は 1935 年の創業以来、光学ガラスのリーディングカンパニーとして、デジタルカメラをはじめとした
各種光学機器向けのガラス素材を開発・供給しています。
また、光学ガラスで培ったナノテクノロジー技術をもとに、様々なガラスセラミックスの開発も行っており、
『クリアセラム™-Z』のほか、耐衝撃・高硬度クリアガラスセラミックス『ナノセラム™』や、リチウムイオン
伝導性ガラスセラミックス『LICGC™』等を展開しています。


【会社概要】
社名 株式会社 オハラ
所在地 〒252-5286 神奈川県相模原市中央区小山 1-15-30
代表者 代表取締役社長執行役員:齋藤弘和
事業内容 光学ガラス・特殊ガラスの製造・販売
資本金 58 億 5 千 5 百万円
従業員数 408 名(2016 年 10 月末)
TEL 042-772-2101(代)
FAX 042-774-1071
MAIL sale@ohara-inc.co.jp
URL http://www.ohara-inc.co.jp/jp/


【本件に関するお問合せ】
株式会社オハラ
特殊品事業部 特殊品 BU 特殊品営業課
担当 小俣 慶彦
MAIL y_omata@ohara-inc.co.jp



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