京都大学と日本電気硝子がガラス基礎研究の寄附講座開設に合意

2022 年 11 月 7 日
国立大学法人京都大学
日本電気硝子株式会社


京都大学と日本電気硝子がガラス基礎研究の寄附講座開設に合意
~当初拠出 10 億円、京都大学では初の信託方式を採用~

本日、国立大学法人京都大学(所在地:京都市左京区、総長:湊 長博)と日本電気硝子
株式会社(本社:滋賀県大津市、社長:松本元春)は、京都大学に寄附講座「ガラス基礎
科学講座」を 2023 年 4 月より開設することに合意し、継続的なガラス基礎研究の維持を
可能とする枠組み「日本電気硝子ガラス基礎研究信託」の契約締結式を行いました。
信託方式を採用した継続的な寄附講座の運営は京都大学では初めての取り組みです。


本講座は、世界のトップレベルにある我が国のガラス科学技術をさらに深化させるとと
もに、ガラスの研究者や技術者となる人材の育成を行うことを目的とし、さまざまな基礎
研究を安定的に実施することでガラス科学における新しい法則や原理の発見を目指します。


本寄附講座の設置期間は5年間という有期で設定されますが、基礎研究や人材育成には
安定した継続的な講座運営が必要です。このため日本電気硝子は、研究体制を可能な限り
維持するため信託方式を提案し、京都大学では初めて同方式を取り入れて寄附講座を開設
することになりました。日本電気硝子は銀行に信託を設定し、まず 10 億円を拠出したう
えで、毎年寄附講座に使用された資金を補充することで、講座の運営に必要な費用を安定
して提供できる体制を構築します。


1.寄附講座の名称
『ガラス基礎科学講座』


2.寄附講座設置場所
京都大学大学院工学研究科材料化学専攻(京都大学桂キャンパス内)


3.寄附者
日本電気硝子株式会社





4.設置期間および寄附金額
2023(令和 5)年 4 月 1 日~2028(令和 10)年 3 月 31 日
※更新を可とする。
寄附金額:5 億円(5 年間)


5.寄附及び信託方式の概要
・日本電気硝子は、三井住友信託銀行に「日本電気硝子ガラス基礎研究信託」を設
定し、当初資金として 10 億円を拠出する。
・京都大学は、毎年、講座の運営に必要な金額を引き出す。
・日本電気硝子は、当該信託に対し毎年1億円を上限として使用された金額の補充
を行う。


6.寄附講座の活動内容
下記ガラスの基礎科学に関わる研究を通じ、ガラス材料の特性の向上や新たな機能
を持つガラス材料の創出につなげるとともに、材料化学の領域やガラス産業の進展に
寄与する若手研究者・技術者を育成する。
・ガラスの機能性向上や新機能が付与される組成の創製
・組成と物性の相関予測
・ガラス構造、構造緩和、ガラス転移、分相、結晶化、高温融体物性などの理解
・原子レベルでの構造解析、高温・高圧下での物性測定技術
・溶融、成形、加工、強化などに関わる新規プロセスの開発


7.体 制
複数の専任教員を中心とした教育・研究体制



(本件に関するお問い合わせ先)
国立大学法人京都大学
桂地区(工学研究科)事務部 学術協力課 研究・国際支援掛
TEL:075-366-2056


日本電気硝子株式会社
総務部広報担当
TEL:077-537-1702





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