東レ株式会社とのバイオマスABS樹脂のサプライチェーン構築に関するお知らせ

2023 年2月2日


各 位
会 社 名:出 光 興 産 株 式 会 社
代表者名:代表取締役社長 木藤 俊一
(コード番号:5019 東証プライム市場)
問合せ先:経理財務部 IR 室長 茂木 大輔
(TEL : 03 - 3213 - 9307)


東レ株式会社とのバイオマスABS樹脂のサプライチェーン構築に関するお知らせ


出光興産株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:木藤 俊一、以下「出光興産」
)と東レ株式
会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:日覺 昭廣、以下「東レ」
)は、バイオマスナフサを原料とし
たバイオマスプラスチックのサプライチェーンを構築し、バイオマスナフサ由来のスチレンモノマー(以下
「バイオマス SM」
)の製造ならびにバイオマス SM を原料としたアクリロニトリルブタジエンスチレン(以下
「バイオマス ABS 樹脂」※1)を製造することに合意しました。
SM メーカーである出光興産が、マスバランス方式※2 にてバイオマス SM を製造し、プラスチックメーカー
である東レが、そのバイオマス SM を原料として、東レ千葉工場(千葉県市原市)においてバイオマス ABS 樹
脂を製造します。製造開始は 2023 年 10 月を予定しており、日本国内でのバイオマス ABS 樹脂製造は初めて
の事例です。


近年、CO2 排出量の増加による地球温暖化への対策は、喫緊の課題として大きく取り上げられています。
出光興産と東レはともに、2050 年カーボンニュートラル社会の実現を目指した取り組みを推進することを重
要な経営課題と認識しており、環境負荷の低いバイオマス原料の導入によるバイオマスプラスチックのサプ
ライチェーン構築に向けた検討を両社で進めてまいりました。
バイオマスナフサは、植物由来の原材料などから製造されているため、石油由来のナフサと比べて CO2 排
出量を抑制することが可能です。両社は今回の取り組みを通して、プラスチック産業の CO2 排出削減を目指
します。


出光興産は、産業や生活に不可欠なエネルギー・マテリアルを安定供給するとともに、長年、化石燃料を
扱う中で培った技術・知見、インフラを活用し、2050 年までに自社操業に伴う CO2 排出量のカーボンニュー
トラル(ネットゼロ)を目指しています。また、カーボンニュートラル・循環型社会の実現を支えるエネル
ギー・マテリアルの提供を通じて、お客様の CO2 排出量削減にも貢献してまいります。


東レは、地球環境問題や資源・エネルギー問題の解決に貢献するグリーンイノベーション事業の拡大によ
る GHG 排出量削減と、GHG の吸収に貢献する技術・製品の開発を進めることで、社会全体の 2050 年カーボン
ニュートラル実現と同時に自社のカーボンニュートラル達成も目指しています。





両社は強力なパートナーシップを通じたバイオマスプラスチックのサプライチェーン構築により、カーボ
ンニュートラル・循環型社会へのマテリアルトランジションを目指します。


尚、本件が当社の業績へ与える影響は軽微です。


※1 ABS 樹脂:
SM、アクリロニトリルおよびブタジエンから作られる熱可塑性ポリマーで、硬度と耐衝撃性の特性を有し
ており、自動車、電子機器、玩具などのさまざまな分野で使用されています。


※2 マスバランス方式:
原料から製品への加工・流通工程において、ある特性を持った原料(例:バイオマス由来原料)がそうで
ない原料(例:石油由来原料)と混合される場合に、その特性を持った原料の投入量に応じて、製品の一部
に対してその特性の割り当てを行う手法。


以 上





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