CNF複合材料“STARCEL”がランニングシューズに採用(2例目)

2018年8月17日
各位
星光P M C 株式会社
管理本部総務部 IR担当


CNF複合材料“STARCEL®”がランニングシューズに採用(2例目)


この たび、星 光PMC株式 会社のセ ルロースナノ ファイバ ー(CNF) 複合材 料
“STARCEL®”が総合スポーツ用品メーカーである株式会社アシックス様のランニン
グシューズ製品「DYNAFLYTE (ダイナフライト)3」のミッドソール部材の原材
料の一部として採用されました。同じく株式会社アシックス様の高機能ランニングシュー
ズ製品「GEL-KAYANO 25(ゲルカヤノ 25)」に引き続き、CNF強化樹脂の
応用製品として2例目になります。
「DYNAFLYTE (ダイナフライト)3」のミッドソール全面に使用されている
「FLYTEFOAM Lyte(フライトフォームライト)」は軽量性と耐久性という
相反する機能を高次元で両立させた新たなスポンジ材です。この原材料の一部にCNF
複合材料“STARCEL®”が使用されています。株式会社アシックス様の発泡成形技術と
当社のSTARCEL®製造技術のコラボレーションにより、「GEL-KAYANO 25
(ゲルカヤノ 25)
」に引き続き、CNF強化樹脂の応用製品の商品化が実現しました。




https://corp.asics.com/jp/press/article/2018-08-08
京都プロセスとSTARCEL®
STARCEL®は京都大学 生存圏研究所 矢野浩之教授が京都市産業技術研究所等と共
に開発した革新的なCNF製造技術“京都プロセス”をベースに製造されています。京都
プロセスでは、まず、木材パルプに疎水変性を施して変性セルロースパウダーとします。
続いて、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等の熱可塑性樹脂と溶融混練す
ることでミクロン単位であったセルロース繊維をナノレベルまでに解繊すると同時に樹脂
中にCNFを均一分散させることを可能とする技術です(*)。
当社は、この京都プロセスをベースに、様々な改良や発明をつみ重ね、CNF複合材料(C
NF配合樹脂)の量産化を実現いたしました。STARCEL®を発泡材料に応用した場合
の特長は、発泡成形体にSTARCEL®を採用すると、CNFが気泡壁でネットワークを
形成し、発泡成形体に強度が付与されるとともに、耐久性が向上します。




*:国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のプロジェクト
・グリーンサステイナブルケミカルプロセス基盤技術開発「セルロースナノファイバー強
化による自動車用高機能化グリーン部材の研究開発」で得られた成果です。この成果を受
け、星光PMC株式会社は経済産業省のイノベーション拠点立地推進事業「先端技術実証・
評価設備整備費等補助金」の助成を受け、2014年10月にCNF複合材料を製造する
ためのパイロットプラントを竜ヶ崎工場(茨城県龍ケ崎市)に建設しました。そして、2
017年末にはCNF複合材料の商業生産・製品出荷を可能とするため、生産能力増強工
事を実施し、変性セルロースで約70トン/年、CNF複合材料換算で約200トン/年
出荷できる体制を整えました。
以上

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