アサシス社による欧米における急性呼吸窮迫症候群に対する治験のファストトラック指定のお知らせ

2019 年5月 16 日
各 位
会 社 名 株 式 会 社 ヘ リ オ ス
代 表 者 名 代 表 執 行 役 社 長 CEO 鍵 本 忠 尚
(コード番号:4593 東証マザーズ)




アサシス社による欧米における急性呼吸窮迫症候群に対する治験
ファストトラック指定のお知らせ

当社は現在、米国 Athersys, Inc(以下、アサシス社と言います。
)の創製した幹細胞製品 HLCM051
(MultiStem®)※1 を用いて、日本国内において急性呼吸窮迫症候群(ARDS)※2 を対象疾患とした治
験(治験名:ONE-BRIDGE 試験)※3 を実施しております。
一方、欧米においては、アサシス社が同製品を用いた ARDS 患者に対する第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験を完
了し、次の試験に向けた準備を進めておりますが、今般米国食品医薬品局(FDA)よりファストトラ
ック(優先承認審査制度)指定を取得したとの発表がありましたので、お知らせいたします。


アサシス社からの発表は以下をご覧ください。
(英語)
https://s23.q4cdn.com/674737627/files/doc_news/Athersys-Announces-Fast-Track-Designation-From-FDA-
for-MultiStem-Program-for-Acute-Respiratory-Distress-Syndrome.pdf


FDA によるファストトラック指定制度とは、重篤な疾患やアンメットメディカルニーズの高い疾
患に対して治療効果が期待される新薬の開発を促進し、迅速に審査するためのものです。この指定
を受けることで、FDA と協議する機会をより多く与えられ、新薬の開発に向けた審査が優先的に進
められることとなります。
ファストトラック指定に関する詳細は FDA のウエブサイトをご覧ください。(英語)
https://www.fda.gov/ForPatients/Approvals/Fast/ucm405399.htm


※1 HLCM051
HLCM051 は、 当社は 2016 年1月に、
日本国内における体性幹細胞再生医薬品の開発パイプラインです。
米国のバイオベンチャー企業 Athersys, Inc.と、同社の開発する幹細胞製品 MultiStem®を用いた脳梗塞に
対する再生医療等製品の国内での開発・販売に関する独占的なライセンス契約を締結し、本パイプライ
ンを導入いたしました。さらに 2018 年6月に同社との提携を拡大したことにより、日本における急性
呼吸窮迫症候群に対する開発・販売ライセンスを取得し、開発を開始いたしました。


※2 急性呼吸窮迫症候群(ARDS)
ARDS は、単一の疾患ではなく、基礎疾患や外傷等によって好中球等の免疫系が過剰に誘発され、炎症を
起こすことにより肺が傷害を受け肺水腫となり、その結果、重度の呼吸不全となる症状の総称です。ARDS


診療ガイドラインによると、死亡率は 30~58%と予後が非常に悪い病気です。ARDS に対する治療とし
て、集中治療室で人工呼吸器を用いた呼吸管理を中心とする全身管理が行われます。ただ、人工呼吸器の
使用が長期化すると、患者の予後が悪くなることが知られています。そのため、ARDS はアンメットメデ
ィカルニーズが非常に高く、新たな治療の選択肢が望まれている疾患と言えます。


※3 ONE-BRIDGE 試験
ONE-BRIDGE 試験は、肺炎を原因疾患とする ARDS 患者に対して HLCM051 の有効性及び安全性を検討する
ものであり、非盲検下で、標準治療を対照として実施しております。主要評価項目は、投与後 28 日間のうち
人工呼吸器を装着しなかった日数、組入症例数は 30 例(HLCM051:20 例、標準治療:10 例)、2019 年4月よ
り被験者組み入れを開始しております。
以上


本件に関するお問合せ先
株式会社ヘリオス 広報担当
pr@healios.jp





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