アサシス社の欧米における急性呼吸窮迫症候群に対して実施した治験結果がIntensive Care Medicineに掲載

2021 年 12 月1日

各 位
会 社 名 株 式 会 社 ヘ リ オ ス
代 表 者 名 代 表 執 行 役 社 長 CEO 鍵 本 忠 尚
(コード番号:4593 東証マザーズ)



アサシス社の欧米における急性呼吸窮迫症候群に対して実施した治験結果が
Intensive Care Medicine に掲載


当社は現在、日本国内において体性幹細胞再生医薬品 HLCM051 を用いて、脳梗塞急性期を対
象とした治験(治験名称:TREASURE 試験。2021 年8月患者組み入れ完了)及び急性呼吸窮迫症
候群(ARDS:Acute Respiratory Distress Syndrome)※を対象とした治験(治験名称:ONE-BRIDGE
試験。2021 年8月,12 月データ公表)を実施しております。HLCM051 は、米国のバイオベンチャ
ー企業 Athersys, Inc.(以下、アサシス社といいます。 )が開発する幹細胞製品 MultiStem®を、当社
とアサシス社が締結した脳梗塞急性期及び ARDS に対する再生医療等製品の日本国内での開発・
製造・販売に関する独占的なライセンス契約に基づき導入したものです。

欧米においては、アサシス社が同製品を用いた ARDS 患者に対する第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験(治
験名称:MUST-ARDS 試験)を完了しておりますが、今般、その試験結果が、査読付きジャー
ナル Intensive Care Medicine に掲載されましたのでお知らせいたします。
今回、MUST-ARDS 試験の評価項目である死亡率、VFD(投与後 28 日間のうち人工呼吸器を
装着しなかった日数) 、ICU-Free Days(投与後 28 日間のうち集中治療室にいる必要のなかった
日数)および回復後 1 年間の患者の生活の質(QOL:クオリティー・オブ・ライフ)におい
て、MultiStem 投与群で、ARDS の初期段階における中等度から重度の患者の安全性は十分に許
容されるものであり、合わせて有効性についても良好な結果である旨の掲載がされました。ま
た今回、炎症や肺損傷に関与するとされるバイオマーカーを投与前と投与7日後を比較するこ
とにより、幾つかの検査項目で抗炎症作用と思われる変動が認められました。

今回の掲載に関するアサシス社からの発表は、同社のプレスリリースを(英語)をご覧くださ
い。

以上

※急性呼吸窮迫症候群(ARDS)
ARDS は、単一の疾患ではなく、基礎疾患や外傷等によって好中球等の免疫系が過剰に誘発さ
れ、炎症を起こすことにより肺が傷害を受け肺水腫となり、その結果、重度の呼吸不全となる症
状の総称です。 ARDS 診療ガイドラインによると、死亡率は 30~58%と予後が非常に悪い病気で
す。ARDS に対する治療として、集中治療室で人工呼吸器を用いた呼吸管理を中心とする全身管
理が行われます。

■株式会社ヘリオスについて
再生医療は、世界中の難治性疾患の罹患者に対する新たな治療法として期待されている分野
であり、製品開発・実用化へ向けた取り組みが広がり、近い将来大きな市場となることが見込
まれています。ヘリオスは、iPS細胞(人工多能性幹細胞)等を用いた再生医薬品開発のフロン
トランナーとして、実用化の可能性のあるパイプラインを複数保有するバイオテクノロジー企
業です。2011年に設立、2015年に株式上場(東証マザーズ:4593)し、再生医薬品の実用化を目
指して研究開発を進めています。


独自の遺伝子編集技術を用いて免疫拒絶のリスクを低減する次世代iPS細胞、ユニバーサルド
ナーセル(UDC: Universal Donor Cell)を作製し、がん免疫領域、眼科領域、肝疾患等におい
て、iPS細胞技術を用いた新たな治療薬の創出のための取り組みを進めています。また、現在、
体性幹細胞再生医薬品を用いて日本国内における脳梗塞急性期および急性呼吸窮迫症候群
(ARDS: Acute Respiratory Distress Syndrome)に関する治験を実施しています。
(詳細は https://www.healios.co.jp/をご覧ください)

本件に関するお問合せ先
コーポレートコミュニケーション室
ir@healios.jp





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