神戸バイオメディカル創造センターに新たな研究施設を開設

2020 年7月 13 日
各 位
会 社 名 株 式 会 社 ヘ リ オ ス
代 表 者 名 代 表 執 行 役 社 長 CEO 鍵 本 忠 尚
(コード番号:4593 東証マザーズ)

神戸バイオメディカル創造センターに新たな研究施設を開設
プロジェクトの加速および再生医療研究強化のため実験スペースを拡充


当社は、研究・開発プロジェクトの加速および iPS 細胞を中心とした再生医療研究・開発の強
化のため、神戸医療産業都市の中核施設である神戸バイオメディカル創造センター( BMA:
Business Support Center for Biomedical Research Activities。以下、BMA と言う。)内に、
新たな研究施設を開設しましたので、お知らせいたします。

この度 BMA に開設した新研究施設は、P2 レベルの遺伝子組換え実験*1 および BSL2 レベル
の培養*2 が可能です。
当社は、HLA 型*3 に関わりなく免疫拒絶*4 のリスクを低減する次世代 iPS 細胞、ユニバーサ
ルドナーセル(Universal Donor Cell: 以下、UDC と言います。)や、他家 iPS 細胞由来遺伝子
編集ナチュラルキラー(NK)細胞を用いたがん免疫細胞療法製剤(開発コード:HLCN061)な
ど、iPS 細胞を用いた再生医療等製品の自社での研究・開発を推進しておりますが、細胞培養や
実験動物を使用した評価実験を含めた研究・開発リソースの充実を図るため,スペースの拡張が
必要となっておりました。今般、神戸研究所がある医療イノベーション推進センターおよびキメ
ックセンタービル(在、神戸ポートアイランド)に加え、近隣の BMA 内に新研究施設を開設す
ることにより実験スペースを拡充し、 プロジェクトの推進・加速とさらなるパイプラインの充
実、ならびに再生医療研究・開発の強化を図ってまいります。




<新研究施設の概要>
(1) 所在地:
神戸市中央区港島南町1丁目5番5号
神戸バイオメディカル創造センター(BMA)
研究棟 4階
(2) 面積:150m2
(3) 研究内容:細胞培養、遺伝子組換え、動物実験等
(4) 稼働開始:2020 年 6 月より順次



以上




*1 P2 レベルの遺伝子組換え実験
遺伝子組換え実験の安全確保のため国により定められている指針( 「組換え DNA 実験指針」)
です。 組換え体などが実験区域外に漏出するのを防止するための物理的封じ込めが求められてお
り、研究機関で一般的に行われるのは P1、P2 レベルの実験です。P2 は、ドア・窓の閉鎖によ
る拡散防止に加え、安全キャビネットの設置や高圧減菌器の設置が必要となります。




*2 BSL2 レベルの培養
ヒト由来細胞はウイルス検査の検出限界や未知のウイルスの混入を否定することができない
ため、基本 WHO が定めた”Laboratory biosafety manual”に基づき、BSL2 レベルの取り扱いが
推奨されています。BSL2 レベルの施設・設備では、ヒトに感染すると重篤な疾病を起こす危険
性のある細菌やウイルスを除き、多くの微生物を安全に扱うことが求められています。バイオハ
ザードの警告標識の掲示、許可された者のみの立ち入り、高圧蒸気滅菌器の設置などが必要とな
ります。

*3 HLA 型
HLA(Human Leukocyte Antigen=ヒト白血球型抗原)は、すべてのヒト細胞に発現しており、
免疫にかかわる重要な分子です。体内では、自分の HLA 型と異なるものはすべて異物と認識さ
れ、免疫反応により拒絶・攻撃されます。よって、臓器移植においては HLA 型の一致が非常に
重要になります。

*4 免疫拒絶反応
他人の細胞や臓器を移植した場合、移植された細胞・臓器(移植片)が異物として認識され、
免疫細胞に攻撃・排除される反応です。

本件に関するお問合せ先
コーポレートコミュニケーション室
ir@healios.jp





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