キメリックス社、Brincidofovirに関するライセンス譲渡の合意を発表

2022年5月17日
各位

会 社 名 シ ン バ イ オ 製 薬 株 式 会 社
代表者名 代表取締役社長兼 CEO 吉 田 文 紀
(コード番号:4582)
問合せ先 IR 室(TEL.03 - 5472 - 1125)


キメリックス社、Brincidofovirに関するライセンス譲渡の合意を発表




シンバイオ製薬株式会社(本社:東京都、以下「シンバイオ」 )は、Chimerix, Inc.(本
社:米国ノースカロライナ州、以下「キメリックス社」 )が2022年5月16日(米国東部時
間)のプレスリリースにおいて、抗ウイルス薬Brincidofovir(以下「BCV」 )に関するライ
センスをEmergent BioSolutions Inc.(本社:米国メリーランド州、以下「エマージェン
ト・バイオソリューションズ社」 )に譲渡の合意をしたと発表したことをお知らせいたし
ます。
キメリックス社の発表内容につきましては、同社のホームページをご覧ください。
https://ir.chimerix.com/press-releases

シンバイオが、2019年9月にキメリックス社から取得した BCVに関する、天然痘の予
防・治療を除くすべての適応症を対象とした全世界での独占的開発・製造・販売権につい
て、影響はありません。当社は、BCV注射剤については、現在、造血幹細胞移植後のアデ
ノウイルス(AdV)感染症を対象とするグローバル開発を進め、国際的な枠組みで腎移植
後のBKウイルス感染症を対象として臨床試験の準備を行っています。また、2022年3月
には米国ブラウン大学と、サイトメガロウイルス関連膠芽腫(GBM)に対する抗腫瘍効果
を検討する共同研究を開始するなど市場の拡大とBCVの事業価値の最大化を目指していま
す。

なお、本件が2022年12月期業績に与える影響はありません。
以 上





【抗ウイルス薬ブリンシドフォビル(Brincidofovir:BCV)概要】
BCVはシドフォビル(cidofovir:CDV、欧米では既承認・販売の抗ウイルス薬、本邦は未
承認)の脂質結合体として新しい作用機序を持ち、CDVと比べて高活性の抗ウイルス効果
の他、優れた安全性を併せ持つことから、広範囲のDNAウイルス感染症(CMV:サイト
メガロウイルス、AdV:アデノウイルス、EBV:エプスタイン・バール・ウイルス、
HV:ヘルペスウイルス、BKV:BKウイルス、パピローマウイルス及び天然痘ウイルス等
ds DNAウイルス)に対して有効な治療方法となり得るものと期待されている。BCV分子
の画期性は、CDVに特定の長さの脂肪鎖を結合することにより細胞内への取り込み効率を
飛躍的に向上させ、細胞内で直接作用する分子に変換され高い抗ウイルス効果を発揮す
る。更には、CDVの深刻な副作用である腎毒性を回避できるため使い易く、今までにない
新規の高活性の抗マルチウイルス薬である。
シンバイオはキメリックス社との間で、BCVに関してのグローバルライセンスの権利取
得を目的としてライセンス契約を締結し、本契約の締結により、キメリックス社は天然痘
疾患を除いたすべての疾患を対象として、BCVの開発・販売・製造を含めた独占的権利
を、世界全域を対象として、シンバイオに対して供与した。
当ライセンス契約の締結については2019年10月1日のプレスリリースを参照ください。
https://www.symbiopharma.com/news/20191001.pdf

【キメリックス社概要】
米国ノースカロライナ州に拠点を置き、NASDAQ上場(CMRX)。がんや他の重篤な疾
患の患者の生活向上に貢献する革新的な医薬品の開発を行うバイオ医薬品企業で、最も臨
床試験の進んだパイプラインはBCV、ONC201、DSTATの3つです。ONC201は、再発性
H3 K27M変異グリオーマに対する登録臨床試験中であり、今年後半には確認試験におけ
る奏効率の評価が期待されます。DSTATは、急性骨髄性白血病における潜在的な一次治療
として開発中です。キメリックス社の詳細については同社ウェブサイト
(https://www.chimerix.com/)をご覧ください。

【エマージェント・バイオソリューションズ社概要】
米国メリーランド州に拠点を置き、NYSEに上場(EBS)する製薬メーカー。革新的なワ
クチンと治療薬のパイプラインを通じて、公衆衛生上の脅威から身を守るための製品を開
発、製造し、世界中に供給している。
詳細については同社ウェブサイト(https:// www.emergentbiosolutions.com)をご覧くだ
さい。

【当社会社概要】
シンバイオ製薬株式会社は、米国アムジェン社元副社長で、旧アムジェン株式会社の実質
的な創業者である吉田文紀が2005年3月に設立した医薬品企業です。経営理念は「共創・
共生」(共に創り、共に生きる)で表され、患者さんを中心として医師、科学者、行政、
資本提供者を「共創・共生」の経営理念で結び、満たされない医療ニーズに応えてゆくこ
とにより、社会的責任及び経営責任を果たすことを事業目的としています。なお、2016年
5月に米国完全子会社 SymBio Pharma USA, Inc.(本社:米国ノースカロライナ州 ダー
ラム、社長:吉田文紀)を設立しました。





6143