医師主導試験の継続的な開発をサポートする再発悪性神経膠芽腫に対するVB-111のPhase2およびPhase3試験結果の学会誌掲載のお知らせ

2020 年 1 ⽉ 9 ⽇
<各位>
ナ ノ キ ャ リ ア 株 式 会 社
代表取締役社⻑ 松⼭ 哲⼈
( 4 5 7 1 東 証 マ ザ ー ズ )
問合せ先 IR担当 ⼟屋 千映⼦
電話番号 03-3241-0553

医師主導試験の継続的な開発をサポートする再発悪性神経膠芽腫に対する
VB-111 の Phase2 および Phase3 試験結果の学会誌掲載のお知らせ

当社が国内開発・販売権を取得した遺伝⼦治療薬 VB-111(ofranergene obadenovec)に関し、導⼊
元の VBL Therapeutics(Nasdaq︓VBLT)は 2020 年 1 ⽉ 8 ⽇、神経腫瘍学会(Society for Neuro-
Oncology)の学会誌に、再発悪性神経膠芽腫(rGBM)を対象とした VB-111 の Phase2 および Phase3
試験の成績に関する 2 報の論⽂を掲載したことを発表しました。

尚、VB-111 開発につきましては、現在、プラチナ抵抗性卵巣がんを対象とした Phase3 試験が VBL 社
主導で⽶国を中⼼に実施されており、中間解析が当期第 4 四半期(2020 年 1-3 ⽉)に⾏われる⾒込みで
す。当社は、今後の開発進捗等を踏まえ国内の開発⽅針を検討してまいります。

以下、VBL 社の発表を翻訳してご案内いたしますが、原⽂の英語が優先されますことをご承知おきください。
http://ir.vblrx.com/news-releases/news-release-details/vbl-therapeutics-announces-publication-phase-2-and-phase-3-data


Phase2 試験では、VB-111 単剤療法でプライミングし、病変進⾏後にベバシズマブ(アバスチン)を併⽤して
投与を継続した rGBM 患者群は、Limited exposure 群(Brenner らによる論⽂を参照)に⽐べて有意な⽣存
期間の延⻑(414 対 223 ⽇; HR0.48; P=0.043)、ならびに無増悪⽣存期間(PFS)延⻑の傾向(90 vs 60
days; HR 0.36; p=0.032)を⽰しました。VB-111 奏効例においては、VB-111 の作⽤機序に関連する特徴的
な画像が認められました。⽣存期間の延⻑も認められ、ヒストリカルコントロールと⽐較し、1 年⽣存率が
24%から 57%に倍増しました。

2018 年にトップラインデータを発表した GLOBE Phase3 試験では、プライミングなしの VB-111 とベバシズ
マブ同時併⽤療法群およびベバシズマブ単剤療法群の⽐較を⾏いました。この修正された投与⽅法(プライミ
ングなし)では、rGBM 患者の全⽣存期間(OS)および PFS を改善しませんでした。Cloughesy らによる新し
い論⽂では、GLOBE 試験における VB-111 単独群のプライミング⽋如が、Phase2 と Phase3 試験間での⽭盾
した結果の原因なのではないかと考え、この仮説に対する臨床的、作⽤機序的および放射線学的な⾯での考察
をしています。特に、GLOBE 試験のデータは、以前の VB-111 試験の結果と同様に、VB-111 投与後の発熱反
応に関連した有効性を⽰しており、VB-111 の免疫学的メカニズムに続発する発熱が、VB-111 による⽣存期間
延⻑の潜在的なバイオマーカーであるという更なる⾒地を⽰唆しています。

マサチューセッツ州ボストンの Dana-Farber Cancer Institute の神経腫瘍センター⻑であり、本品の Phase
2および Phase3 試験の治験責任医師である Patrick Wen 医学博⼠は次のように述べています。「Phase2 お
よび Phase3試験から得られた新たな所⾒は、投与レジメンの研究が、rGBM における VB-111 の有効性の重
要な要素であると指摘しています。」「これらの結果は、VB-111 のさらなる評価を正当化するものであり、
私たちは、2 回⽬の⼿術を受ける rGBM の患者を対象とした新しい無作為化⽐較試験を進める予定です。」

rGBM を対象とした VB-111 の新しい医師主導 Phase2 試験の詳細は、2019 年の神経腫瘍学会年次総会
(Society for Neuro-Oncology Annual Meeting)で発表されました。この新しい試験の IND 申請はすでに
FDA に提出しており、2020 年初頭に試験を開始する予定です。また、VB-111 は、卵巣がんを対象とした
Phase3 試験も実施しており、2020 年第 1 四半期に中間解析を予定しております。

ポスターlink︓ http://ir.vblrx.com/static-files/cf63133e-682c-4265-bbeb-ba5909d6c458
論⽂ link: Phase2 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/31844886
Phase3 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/31844890

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