再生医療分野における難治性不妊治療に対するPRP 療法の成果について

2019 年 8 月 2 日
<各位>
ナ ノ キ ャ リ ア 株 式 会 社
代 表 取 締 役 社 長 中 冨 一 郎
( 4 5 7 1 東 証 マ ザ ー ズ )
問合せ先 取締役CSFO兼社長室長 松山哲人
電 話 番 号 0 3 - 3 2 4 1 - 0 5 5 3


再生医療分野における難治性不妊治療に対する PRP 療法の成果について

2019 年 7 月 24 日にご案内の通り、当社は、第 37 回受精着床学会総会・学術講演会におい
て、「生殖医療と患者支援の最前線」と題したランチョンセミナーを共催いたしました。不妊
治療に対する PRP 療法に関心をお持ちの多くの医療関係者の方々に参加いただきました。

セミナーにおいて、久須美真紀先生(医療法人財団順和会 山王病院 リプロダクション・婦
人科内視鏡治療センター)から、以下の演題で、これまでに実施された PRP 療法に関する臨
床研究の成果が発表されました。

演題:難治性不妊症に対するPRP療法の実際と成果

概要:不妊治療中の患者を対象に多血小板血漿の子宮内注入の子宮内膜に及ぼす効果、安全
性を確認し、着床率に対する影響に関し予備的な検討を行う目的で臨床研究を行った。

有効性解析対象者は 36 名(平均年齢は 39.7 歳、子宮内膜厚は平均 5.86mm)であ
り、過去に平均 3.3 回の不妊治療を行っており、全例が子宮内膜の菲薄化のために胚
移植がキャンセルになった既往を持っていた。PRP 投与によって、14 日目の子宮内
膜は、主治医測定において平均 1.27mm 増加した。胚移植を実施できたのは 32 例、
うち着床が 5 例(15.6%)に認められた。PRP の子宮内腔投与による有害事象は認
められなかった。

以上から、PRP による菲薄化子宮内膜に対する有効性、および妊娠率について PRP
治療の有効性が示せた。難治性不妊に対し、PRP は、内膜菲薄化のみならず、着床環
境を改善する可能性があり、今後データの蓄積を行っていく。



本成果を基に、産婦人科PRP研究会が発足、実地臨床が開始され、実地臨床におけるデー
タの蓄積も進んでおります。本治療法の実施に必要な PRP 不妊治療認可を受けた施設も拡大
中です。当社は、研究会の運営などをご支援するとともに、 「Acti-PRP」の販売を推進し、患
者様のQOL向上に貢献してまいります。
以上

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