当社連結子会社におけるコスモ・バイオ株式会社とのペプチド合成委受託契約締結のお知らせ

平成 30 年 11 月 30 日
各 位


神奈川県川崎市高津区坂戸 3-2-1
オンコセラピー・サイエンス株式会社
代表取締役社長 山本 和男
(コード番号 4564 東証マザーズ)
(問い合せ先)管理本部 高瀬 由美子
電話番号 044‐820‐8251


当社連結子会社におけるコスモ・バイオ株式会社とのペプチド合成委受託契約締結のお知らせ



当社連結子会社である株式会社 Cancer Precision Medicine(以下、CPM 社)は、このたびコスモ・バ
イオ株式会社(本社 東京都江東区、代表取締役社長 櫻井 治久)と、がん免疫療法のためのペプチ
ド合成に関する委受託基本契約を締結いたしましたので、下記のとおりお知らせいたします。







本契約は、CPM 社のネオアンチゲン解析(*1)により得られた結果に基づき CPM 社が委託するペプ
チドを、コスモ・バイオ株式会社が合成して CPM 社に納品するものです。
CPM 社は公益財団法人がん研究会 がんプレシジョン医療研究センター(センター長:中村祐輔氏)
と共同研究契約を締結しており、リキッドバイオプシー(*2)
、ネオアンチゲン解析など、がん遺伝子解
析に特化したサービスを医療機関ならびに研究機関に提供しております。
本契約の締結により CPM 社は、ペプチド合成をコスモ・バイオ株式会社に委託してがん免疫療法に
おけるペプチド合成期間の短縮を図るとともに、CPM 社が行うがん検体を用いたネオアンチゲン解析
サービスに、コスモ・バイオ株式会社が合成したペプチドを CPM 社から医療機関ならびに研究機関に
提供するサービスを付加したものを、パッケージ化して提供します。
がん免疫療法は、免疫システムを介した画期的ながん治療法として注目されています。ネオアンチ
ゲンは、がん細胞に生じた体細胞変異(*3)に由来する新規抗原で、がん免疫療法の理想的な標的と考
えられています。ネオアンチゲン予測(*4)は、個別化がん免疫療法として有効ながんワクチンを開発
するための重要なステップです。
なお、本件による当社業績への影響は判明次第お知らせいたします。


以 上
コスモ・バイオ株式会社:
本社所在地 :東京都江東区東陽 2-2-20 東陽駅前ビル
代表者 :代表取締役社長 櫻井 治久
資本金 :918 百万円
主な事業内容:ライフサイエンスに関する研究用試薬、機器、臨床検査薬の仕入れ(一部自社製造)及
び国内・海外販売


*1 ネオアンチゲン解析
がん細胞に生じた体細胞変異に由来し、免疫細胞の標的となる新規抗原(ネオアンチゲン)を解析する手法です。
*2 リキッドバイオプシー
がんは、遺伝子の異常によって引き起こされる病気です。シーケンス技術の進展により血液や尿などの液体(リキッド)を利
用して、がんの存在を見つけることができるようになりました。がん細胞に由来するDNAが非常少量ですが血液中や尿中に
混入しており、これを高感度に検出することができるようになったからです。この液体を利用して調べる方法を、リキッドバイ
オプシーと呼んでいます。CTなどの画像診断よりも早く、再発を見つけることができる可能性があります。また、がん組織を
採取することは患者さんに大きな負担となり、合併症の危険を伴いますが、リキッドバイオプシーは、負担が非常に軽いの
で頻回に検出を行うことができます。
*3 体細胞変異:
遺伝子変異には、親から受け継ぐ先天的なものと生まれた後に起こる後天的なものがあります。体細胞変異は後者の後天
的な変異です。先天的な変異は、からだのすべての細胞のもとになる生殖細胞中の DNA に起こるため、体細胞のすべて
に変異が受け継がれます。一方、後天的な変異は、とある細胞のみに変異が起こり、その細胞が増殖して増えた細胞のみ
に変異が受け継がれます。
*4 ネオアンチゲン予測:
がんで発現している変異遺伝子からコンピュータアルゴリズムによって患者の HLA 分子に結合する遺伝子変異を含むネオ
アンチゲンペプチドを予測します。ネオアンチゲンペプチドは免疫系において、がん細胞への攻撃の目印となり、非常に強
力ながん細胞特異的免疫反応を誘発します。





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