食道がん患者を対象としたがん特異的ペプチドワクチンS-588410に関する探索的研究成果の論文公表のお知らせ

2020 年 6 月 12 日
各 位
神 奈 川 県 川 崎 市 高 津 区 坂 戸 3 - 2 - 1
オンコセラピー・サイエンス株式会社
代表取締役社長 朴 在賢
(コード番号 4564 東証マザーズ)
(問い合せ先) 管理本部長 木村 謙二
電話番号 044‐820‐8251


食道がん患者を対象としたがん特異的ペプチドワクチン S-588410 に関する
探索的研究成果の論文公表のお知らせ


当社が塩野義製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:手代木 功)にライセン
スアウトしているがん特異的ペプチドワクチン S-588410 に関する探索的研究の成果をまとめた
論文が公表されましたのでお知らせいたします。


S-588410 は、食道がんにおいて発現の亢進が認められるがん精巣抗原(DEPDC1, MPHOSPH1,
URLC10, CDCA1 および KOC1)に由来する 5 種類の HLA-A*24:02 拘束性ペプチドからなるが
ん特異的ペプチドワクチンです。現在、日本において食道がん患者を対象とした第Ⅲ相臨床試験
が進められており、2018 年 3 月には患者登録が終了しております。


塩野義製薬株式会社は、術前の S-588410 の短期投与が腫瘍浸潤 CD8 陽性 T リンパ球の数や腫
瘍組織における PD-L1 の発現に与える影響を評価する目的で、食道がん患者 15 名を対象とした
第Ⅰ相臨床試験(探索的研究)を実施し、2019 年 9 月の欧州臨床腫瘍学会年次総会ならびに同
10 月の第 57 回日本癌治療学会学術集会でその結果を報告しておりましたが、この度、これらの
報告内容をまとめた論文が Cancer Immunology, Immunotherapy 誌に掲載されました。本論文は、
S-588410 投与によって末梢血中でペプチド特異的な CD8 陽性 T リンパ球が誘導され、さらには
食道がん組織における CD8 陽性細胞や PD-L1 発現細胞が増加したことを報告するもので、S-
588410 と抗 PD-1 / PD-L1 抗体の併用による相乗効果の可能性を示すものです。
報告内容の一部(TCR レパトア解析)は、当社と塩野義製薬株式会社との共同研究によるも
のです。なお、本件による 2021 年 3 月期当社業績への影響は軽微であります。


論文は、Cancer Immunology, Immunotherapy 誌にオンラインで公表されております。
(https://link.springer.com/article/10.1007/s00262-020-02619-3)
以上





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