カルプロテクチン簡易診断薬の国内における独占販売権に関する契約締結について

2017 年 12 月 4 日

カルプロテクチン簡易診断薬の国内における独占販売権に関する契約締結について

持田製薬株式会社
三洋化成工業株式会社
日水製薬株式会社


持田製薬株式会社(本社:東京都新宿区、社長:持田 直幸、以下「持田製薬」、三洋化成

工業株式会社(本社:京都市東山区、社長:安藤 孝夫、以下「三洋化成」、日水製薬株式会社

(本社:東京都台東区、社長:小野 徳哉、以下「日水製薬」
)および BÜHLMANN Laboratories AG
(本社:スイス、CEO:Dr. Thomas Hafen、以下「ブルマン」
)の 4 社は、ブルマンが開発した
「Quantum Blue® fCAL, extended」
(以下「カルプロテクチン簡易診断薬」
)の日本における
独占販売権に関する契約を締結しましたので、お知らせいたします。


潰瘍性大腸炎の病態把握の補助を使用目的とする体外診断用医薬品として、国内では、
ELISA 法によりカルプロテクチンを測定する「カルプロテクチン モチダ」の製造販売承認を
三洋化成が昨年 10 月に初めて取得し、本年 6 月の保険適用を受けて、持田製薬が販売して
おります。
今回、新たに 4 社が契約対象とした「カルプロテクチン簡易診断薬」は欧州で広く用いられて
いるイムノクロマト法を用いた検査薬です。操作方法は簡便であり、専用の測定用検査キットと
測定装置により便検体中のカルプロテクチン濃度を測定することができます。1検体ずつ
測定が可能であり、短時間で測定結果が得られます。また、測定装置もコンパクトです。
今般の「カルプロテクチン簡易診断薬」に関する契約締結は、国内の潰瘍性大腸炎診療への
更なる貢献に繋がると考えています。
本契約において、測定用検査キットについては、三洋化成が開発・承認取得・保険適用・輸入・
製造を、持田製薬が医療機関に対する販売プロモーションを、日水製薬が販売を担当する
予定です。また、測定装置については、日水製薬が医療機器の届出を行った後、販売を
担当する予定です。


体外診断用医薬品を使用する医療現場には多様なニーズがあります。客観的な数値で結果が
得られるカルプロテクチンの体外診断用医薬品として、ELISA 法による「カルプロテクチン
モチダ」に、持田製薬、三洋化成および日水製薬は新たにイムノクロマト法による
「カルプロテクチン簡易診断薬」を加えることで、そのニーズにさらに応えてまいります。


【カルプロテクチンについて】
カルプロテクチンは、主に好中球や単球から分泌されるカルシウム結合タンパク質であり、
腸管内の炎症や細菌感染に対して防御的に機能する物質と考えられています。便中の
カルプロテクチン濃度と腸管内の炎症の程度とが相関することが知られています。




【潰瘍性大腸炎について】
潰瘍性大腸炎は炎症性腸疾患に含まれ、大腸の粘膜に慢性の炎症や潰瘍が発生する原因
不明の疾患であり、頻回な下痢と腹痛を伴います。潰瘍性大腸炎は国の難病に指定されて
おり、根本的治療法は確立されていません。そのため、患者は内科的治療で症状を緩和
しつつ長期間の治療、検査を続けなければならず、外科的治療が必要な場合もあります。
現在の日本の医療現場では、潰瘍性大腸炎の診断や経過観察においては、都度の内視鏡
検査が行われています。重症度の判断は、問診や内視鏡を用いてのスコアで判定されますが、
内視鏡検査には半日程度の時間を要し、また、体内にスコープを挿入することから患者の
身体的、経済的負担も大きいものとなっています。
以 上


<本件に関するお問い合わせ先>
持田製薬株式会社 経営企画部広報室(TEL. 03-3358-7211)
三洋化成工業株式会社 広報部(TEL. 075-541-4312)
日水製薬株式会社 経営企画室(TEL. 03-5846-5617)





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