NEDO「IoTを活用した新産業モデル創出基盤整備事業」におけるライフデータを活用した地域包括ケアシステムの実証実験開始のお知らせ

NEWS RELEASE 2018 年8月1日


株式会社メディカルシステムネットワーク
代表取締役社長 田 尻 稲 雄
(東証第1部 証券コード4350)



NEDO「IoT を活用した新産業モデル創出基盤整備事業」における
ライフデータを活用した地域包括ケアシステムの実証実験開始のお知らせ


当社は、パナソニック株式会社(本社:大阪府門真市、代表取締役社長:津賀一宏、以下「パナソニック」
という。
)並びに関西電力株式会社(本社:大阪府大阪市、取締役社長:岩根茂樹、以下「関西電力」という。

と共同で、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構の事業である「IoT を活用した新産業モデ
ル創出基盤整備事業(IoT 技術を活用したライフデータの高度利用システムの開発)
」に採択されました。
これに基づき、当社は、ライフデータの有効活用により社会課題解決を図る新たなサービスの創出を目指し、
「薬局による在宅高齢者等の生活サポートサービスの研究開発」の実証実験を開始いたします。


1.目的と当社の役割
当社グループは、企業理念として「良質な医療インフラの構築を通じて地域住民のQOL(Quality of Life)
向上に貢献すること」を掲げ、医薬品等ネットワーク事業(医薬品卸と調剤薬局・病医院との間の医薬品オ
ンライン受発注及び関連業務のアウトソーシング)と調剤薬局事業の2事業を中核事業として展開しており、
2018 年8月1日現在、医薬品ネットワーク加盟件数は 2,863 件に拡大し、当社グループが運営する調剤薬
局は 405 店舗となっております。
この度、当社、パナソニック及び関西電力の 3 社は、地域包括ケアシステムの実現による健康で自立した
在宅生活へのサービス群の拡大を目指し、IoT 技術を活用した在宅高齢者の生活サポートサービスの実現に
向けた実証実験を開始いたします。
本実証において、当社グループが運営する「なの花薬局」は、パナソニックが運営するデータプラット
フォームを通じて提供される患者の生活リズムやバイタルサイン変化の情報を、薬剤師が服薬効果の分析や
多剤服用の適正化(ポリファーマシーの是正)などに活用します。これにより、従来の患者へのヒアリング
に依拠した主観的なデータに加え、IoT 技術を活用して取得される患者の客観的データを薬局において統合
し、複合的な患者情報に基づく薬物治療・生活支援を実現してまいります。
また、実証を通じて、薬局に在籍する管理栄養士とも連携し、医師や家族などへのレポートを含めた調剤
薬局による高齢者生活支援サービスの可能性を検討してまいります。


2.実証期間 2018 年7月から 2019 年3月まで


本件に関する詳細は、3 社による添付プレスリリースをご参照ください。


【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社メディカルシステムネットワーク 経営企画部
TEL:011-613-7750 FAX:011-558-7067 E-Mail:info@msnw.co.jp
2018 年 8 月 1 日
パナソニック株式会社
関西電力株式会社
株式会社メディカルシステムネットワーク


NEDO「IoT を活用した新産業モデル創出基盤整備事業」において
ライフデータを活用した地域包括ケアシステムの実証実験を開始


パナソニック株式会社(本社 大阪府門真市、代表取締役社長 津賀一宏、 「パナソニック」
以下 )、
関西電力株式会社(本社 大阪府大阪市、取締役社長 岩根茂樹、以下「関西電力」、株式会社メ

ディカルシステムネットワーク(本社 北海道札幌市、代表取締役社長 田尻稲雄、以下「メデ
ィカルシステムネットワーク」 の3社は、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合

開発機構(略称 NEDO)の事業である、ライフデータの有効活用により社会課題解決を図る新た
なサービス創出を可能とするための環境整備を目的とした、「IoT を活用した新産業モデル創出
基盤整備事業(IoT 技術を活用したライフデータの高度利用システムの開発)
」に採択され、実
証実験を開始致します。


[目的]
IoT 家電/センサー情報の協調データの集約と、高齢者の生活をサポートするための高次データ
処理を行うデータプラットフォーム(以下、データ PF)を構築する。また、本データ PF から供
給される情報に基づき、地域包括支援センターや訪問介護事業者、薬局など、様々な事業者が参
画し、高齢者の生活をサポートするためのサービス創出を目的とする。


[実証期間]
2018 年 7 月から 2019 年 3 月まで


[お問い合わせ]
○パナソニック株式会社
・実証実験に関するお問い合わせ:ビジネスイノベーション本部 サービス開発担当
Email : mimamori.ap@ml.jp.panasonic.com
・報道発表に関するお問い合わせ:イノベーション戦略室 技術広報担当
Email : crdpress@ml.jp.panasonic.com


○関西電力株式会社 広報室 報道グループ TEL : 06-6443-0233


○株式会社メディカルシステムネットワーク 経営企画部 Email : info@msnw.co.jp





[実証の目的/狙い]
我が国は、すでに超高齢社会に突入しており、2025 年には、3人に1人が高齢者になり、認
知症高齢者 700 万人超となり、これに伴い、厚生労働省より 37.7 万人の介護人材の需給ギャッ
プが発表されています *1。こうした中で、パナソニック、関西電力、メディカルシステムネット
ワークの3社は、地域包括ケアシステム *2による健康で自立した在宅生活へのサービス群の拡大
を目指し、IoT 技術を活用した在宅高齢者の生活サポートサービスの実現に向けた実証実験を開
始致します。本実証では、行政傘下の地域包括支援センターや在宅介護事業者、駆けつけ事業者
および薬局事業者をモデル事業者にし、高齢者が健康で自立した在宅生活を長く継続できるこ
とを目的として、その効果検証を行うとともに、早期の事業化を目指して推進致します。
本実証環境は、パナソニック製の IoT 家電/センサー機器、エーザイ株式会社から販売の服薬
支援機器、オムロンヘルスケア株式会社から販売のバイタルサインセンサー機器からのデータ、
および関西電力の電力使用量などのデータを、パナソニックが運営するデータプラットフォー
ムに集約し、高齢者の生活サポートに必要な「生活実態の把握」「服薬およびその効果情報」
、 、
「緊急駆け付けの必要性の分析・把握」を行い、これらの情報をモデル事業者へ提供することに
よって実現致します。
*1 : 厚生労働省「平成 28 年度版高齢社会白書」
「2025 年に向けた介護人材にかかる需給推計
(確定値)について」より
*2 : 厚生労働省が推進する、2025 年を目処に、高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援の目的の
もとで、可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができる
ようにする、包括的な支援・サービス提供体制




実証事業のイメージ





[各社の役割]
パナソニック
委託事業では、在宅高齢者の生活実態の把握に向けて、生活実態や服薬実態、バイタルサイン
を把握する IoT 家電/センサーからのデータを集約するデータ PF の構築を行います。本データ
PF は、IoT 家電/センサーからのデータの集約に加え、集約されたデータから、高齢者の生活サ
ポートに必要な睡眠状態やトイレ回数などの生活リズム、服薬によるバイタルサイン変化を分
析し、モデル事業者に情報提供を行います。
また、助成事業では、愛知県豊田市および傘下の7つの地域包括支援センターと連携を行い、
データ PF に集約されるデータに基づき、高齢者の生活リズム情報/バイタルサイン情報から適
切なケアプラン作成や介護従事者の負担軽減を行い、行政による福祉サービスの充実を目指し
た実証を行います。




関西電力
電気使用量の変化から生活リズムの異変などをご家族等に伝える「はぴeまもるくん *3」のサ
ービスに、バイタルサインや睡眠状態等のデータを新たに組み合わせ、グループ傘下の介護事業
者(かんでんライフサポート株式会社)の「在宅介護」と、ホームセキュリティ事業者(株式会
社関電セキュリティ・オブ・ソサイエティ)の「緊急駆け付け」機能を付加した、高度な見守り
サービスの実証を行います。
具体的には、電気使用量やバイタルサインの変化をもとに、ご利用者の異変を速やかに把握し、
事業者側から安否確認 緊急駆け付けを行うとともに、
・ 睡眠状態等の詳細な生活リズムをもとに、
より充実したケアプランを作成するなど、介護サービスの質の向上につなげる検証を行います。
*3:電気使用量を WEB で確認できるサービス「はぴeみる電」を利用した見守りサービス


メディカルシステムネットワーク
傘下の“なの花薬局”と連携し、データ PF から提供される生活リズムやバイタルサイン変化
の情報を、薬剤師が服薬効果の分析や課題となっている多剤服用の適正化(ポリファーマシーの
是正)などに活用します。また、実証を通じて、薬局に在籍する管理栄養士などとも連携し、医
師や家族などへのレポートを含めた調剤薬局による高齢者生活支援サービスの可能性を検討し
ていきます。





IoTを活⽤した新産業モデル創出基盤整備事業/
研究開発項⽬⑥IoT技術を活⽤したライフデータの⾼度利⽤システムの開発
薬局による在宅⾼齢者等の⽣活サポートサービスの研究開発

多⾯的・継続的なライフデータの活⽤により、複合的な
患者情報に基づく薬局による薬物治療・⽣活⽀援を実現

実施者名 株式会社メディカルシステムネットワーク

・データプラットフォームから提供される、患者の服薬状況や⽣活リズム、バ
イタルサイン等のライフデータを、在宅医療に取り組む薬局薬剤師等が活⽤
するための情報システムを開発する。
概要 ・ライフデータに基づき、薬剤師が患者の⽣活像に合わせた処⽅内容の適正化
(ポリファーマシーの是正)を図る。また、医師やケアマネジャー等への情
報提供により、地域包括ケアシステムを⽀える多職種の連携を⽀援する。ラ
イフデータを⽤いたレポートにより患者家族への定期報告等を⾏う。

・患者の記憶や主観に依拠したヒアリング情報に、客観的なライフデータが加
ポイント わることにより、服⽤薬剤の効果や副作⽤の検証精度が向上。
・服薬⽀援機器やモニターの活⽤により遠隔での服薬状況確認も可能に。


(事業イメージ)
データプラットフォーム

薬局でのヒアリングに 機器が取得する 睡眠時間
よる主観的データ 客観的データ
⽣活リズム エアコン

例︓ 例︓
• 体調がよい(悪い) • ●⽉●⽇の睡眠時間は●時〜●時 ⾎圧
⾎圧計
• よく眠れている(眠れない) • ●⽉●⽇の就寝前の服薬漏れ
• 薬が効いている気がする • 服薬開始以降、●⽇⽬に⾎圧が●低下 体重 体組成計

体組成

患者情報の統合 服薬状況 服薬⽀援機器

コミュニケー
処方せん受付
映像 ションカメラ


活動量
活動量計
薬剤師による活⽤ • 患者の⽣活実態に即した処⽅提案
- ライフデータに基づく処⽅内容の検証
- 医師への疑義照会(ポリファーマシーの是正)
• 服薬⽀援機器・モニター等による遠隔での服薬状況確認・服薬⽀援


管理栄養⼠による活⽤ 医師等へのレポート
• 栄養指導へのライフデータの反映 • 医師への在宅業務報告書への添付
• モニター等を活⽤した遠隔での • ケアマネジャーへの情報提供
栄養指導 • 家族への定期報告



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