「Kamyloid(R) FFPEアミロイドタンパク質抽出キット」発売のお知らせ

平成 30 年8月 24 日
各 位
会 社 名 コスモ・バイオ株式会社
代表者名 代表取締役社長 櫻井 治久
(コード3386)
問合せ先
役職・氏名 取締役総務部長 柴山 法彦
電 話 03-5632-9600



「Kamyloid® FFPE アミロイドタンパク質抽出キット」発売のお知らせ


注1)
このたびコスモ・バイオ株式会社(以下「当社」)は、「Kamyloid® FFPE アミロイドタン
パク質抽出キット」を発売いたしますのでお知らせいたします。


1.「Kamyloid® FFPE アミロイドタンパク質抽出キット」の概要および用途
本製品は、全身性アミロイドーシス注2)やアルツハイマー病などの加齢や神経疾患に関わる研
究に、これまでになかった新たな展開をもたらします。
本製品は、病理診断等に用いる組織切片注3)から、アミロイドという線維構造をもつタンパク
質だけを選別して抽出することができる今までにない画期的な製品で、当社が学校法人麻布獣医
学園から特許実施許諾を受けて製品化いたしました(特願 2018-030511)注 4)。
アミロイドは体の組織や器官等に沈着することで様々な疾患を引き起こすタンパク質です。ア
ミロイドを組織切片から抽出する主な用途には、アミロイドーシスの研究やアミロイドタンパク
質の検出があります。アミロイドーシスの研究やアミロイドタンパク質の検出には主に組織切片
が用いられていますが、その精査に際しては組織切片だけではなく、組織切片からアミロイドを
抽出して詳細に調べる必要があります。アミロイドには多くの種類があり、その解析に際しても、
タンパク質を抽出して調べる方法は非常に有用です。さらに、ホルマリン固定組織切片は長期間
安定に保管できるため、過去に診断等に用いて保管した組織切片からアミロイドを抽出すること
で、個々の病態をより詳細・網羅的に解析することも可能となり、本製品をご使用いただくこと
によりアミロイドーシス研究が飛躍的に広がります。
当社は、本製品を国内の学術研究向けばかりでなく、製薬会社、臨床検査薬開発会社などの民
間企業をはじめ、世界に向けて販売いたします。


2.製品の特徴、販売開始日および希望販売価格
特徴:
・簡便なプロトコル
-2 種類の溶液のみを使用
-操作時間:30 分(待機時間除く)
・高純度にアミロイドを抽出



Kamyloid® FFPE アミロイドタンパク質抽出キット
販売開始日:2018 年9月3日
希望販売価格:25,000 円(税別)
サイズ:50 回分


3.業績見通しに与える影響
本件による当社グループ全体の当期の業績に与える直接の影響は軽微ですが、当社グループは
継続して新しい研究用試薬の開発や様々なサービスの提供を積極的に行ってまいります。


以上


《用語解説》

注1)Kamyloid®

学校法人麻布獣医学園が持つ本製品技術の登録商標(商願 2018-068921)

注2)アミロイドーシス

タンパク質が線維化して組織や器官に沈着する病態の総称で、脳に沈着することでアルツハイマー病をひき

起こし、また心臓、腎臓、消化管など全身の臓器や末梢神経に沈着することで全身性機能障害を起こす。ア

ミロイドーシスが疑われるときにはまず組織検査をする(組織の一部を採取して FFPE 組織切片を作製し検査

する)のが一般的。

注3)組織切片

組織切片(FFPE 組織切片)は、手術等で得た組織片を防腐のためホルマリンで処理し、パラフィン(蝋)で

組織を包埋した組織片の塊(ブロック)を作り、3~4μm の厚さに薄切してスライドガラスの上に乗せてパ

ラフィンを除く作業を経て作製する。この方法で作った標本(組織切片)は、適切な管理で長期間の保存が

可能。組織切片の中の特定の分子を検出することで研究・診断を行う。

注4)特願 2018-030511

出願人:学校法人麻布獣医学園

発明者:上家潤一(獣医学部 准教授)

坂上元栄(獣医学部 教授)





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