特殊紫外線ランプを用いた除菌・ウイルス不活化機器を開発

2021年6月24日
各 位
会 社 名 株式会社コシダカホールディングス
代表者名 代表取締役社長 腰 髙 博
(コード番号:2157 東証第一部)
常 務 取 締 役
問合せ先 土 井 義 人
グループ管理担当
電話 03-6403-5710




特殊紫外線ランプを用いた除菌・ウイルス不活化機器を開発
カラオケルームや他施設での感染リスク低減策として期待-




当社連結子会社の株式会社コシダカ(東京本社:東京都港区、代表取締役社長 腰髙 博)
、東北大
学ナレッジキャスト株式会社(宮城県仙台市、代表取締役社長 荒井 秀和)
、株式会社オーク製作所
(東京都町田市、代表取締役執行役員社長 藤森 昭芳)は、共同で「特殊紫外線ランプ」を用いた除
菌・ウイルス不活化機器を開発しましたので、お知らせいたします。


飲食店やカラオケ店などにおける新型コロナウイルス感染症対策は大きな社会的要請があり、より
効果的な対策が求められています。今回開発した「特殊紫外線ランプ」を用いた除菌・ウイルス不活
化機器をカラオケルーム内で照射することで、紫外線の強い不活化力により、ルーム内の新型コロナ
ウイルスの感染リスクを低減することが期待されます。


詳細は添付のプレスリリースをご高覧ください。


以 上





2021年6月24日
報道関係各位
プレスリリース
株式会社コシダカ
東北⼤学ナレッジキャスト株式会社
株式会社オーク製作所



特殊紫外線ランプを⽤いた除菌・ウイルス不活化機器を開発
-カラオケルームや他施設での感染リスク低減策として期待-



株式会社コシダカ(東京本社︓東京都港区、代表取締役社⻑ 腰髙 博)、東北⼤学ナレッ
ジキャスト株式会社(宮城県仙台市、代表取締役社⻑ 荒井 秀和)、株式会社オーク製作所
(東京都町⽥市、代表取締役執⾏役員社⻑ 藤森 昭芳)は、共同で「特殊紫外線ランプ」を
⽤いた除菌・ウイルス不活化機器を開発しましたので、お知らせいたします。


【共同開発のポイント】
・株式会社コシダカ、東北⼤学ナレッジキャスト株式会社、株式会社オーク製作所は、共同
で「特殊紫外線ランプ」を⽤いたカラオケルーム⽤除菌・ウイルス不活化機器を開発しま
した。
・⼤腸菌とバクテリオファージウイルス*1 を材料に紫外線照射実験を⾏い、99%死滅または
不活化するのに必要な照射線量を算出し、これらの科学的検証に基づき、カラオケ店舗で
の運⽤検証を経て、現場のニーズを反映しました。
・今回開発した除菌・ウイルス不活化機器は、⾼効率・⾼耐久性設計で⼩型・軽量で扱いや
すいため、カラオケルームのみならず、他施設でも新型コロナウイルス感染リスク低減策
として期待されます。

*1 バクテリオファージウイルス︓細菌(バクテリア)に感染するウイルスのこと。抗菌研究でよく使われる。



【概要】
飲食店やカラオケ店などにおける新型コロナウイルス感染症対策は⼤きな社会的要請があ
り、より効果的な対策が求められています。紫外線のうち波⻑ 100〜280nm の UV-C は特に
除菌・ウイルス不活化⼒が⾼く、効果が期待されています。
東北⼤学ナレッジキャスト、コシダカ、オーク製作所は共同で「特殊紫外線ランプ」を⽤
いた「除菌・ウイルス不活化機器」を開発しました(写真 1、2)

新型コロナウイルス不活化を目的とした紫外線照射機は既にいくつか市場にあります。し
かし、それらの中で実際の利⽤現場状況に即してウイルス等の不活化検証や運⽤検証がなさ
れているものは極めて少ないのが現状です。これを踏まえ今回の共同研究開発は次を特⻑と
しています。



1. 紫外線照射実験による科学的根拠の検証
2. カラオケルームでの⼤腸菌殺菌効果の検証と運営手順・安全性の検証
3. 特殊紫外線ランプを⽤いた除菌・ウイルス不活化機器


開発した機器は、お客様のカラオケルーム利⽤後に UV-C を基準量照射してルーム内の除
菌・ウイルス不活化を⾏うことで、清掃スタッフと次のお客様への空気感染を防ぎ、クラス
ター発⽣の連鎖を断ち切るのが主な目的です。




(写真1)カラオケルームで使⽤中の除菌・ウイルス不活化機器の様⼦




(写真 2)カラオケルームで消灯中の除菌・ウイルス不活化機器の様⼦





【補足説明】

1. 東北⼤学での紫外線照射実験による科学的根拠の検証

紫外線 UV-C による新型コロナウイルス不活化効果に関する情報は⼗分ではありません
が、実験室レベルでは新型コロナウイルスの 99.9%の不活化に必要な紫外線線量は、⼤腸菌
やバクテリオファージウイルスを 99%死滅させるのに必要な線量よりも少ない3分の1程度
であることが報告されています。
このため⼤腸菌やバクテリオファージウイルスを 99%死滅させる紫外線線量を指標に紫外
線 UV-C を照射することで、新型コロナウイルスを 99.9%以上不活化できることが期待でき
ます。
共同開発研究者の東北⼤学⼤学院⽣命科学研究科の協⼒により、254nm の紫外線 UV-C ラ
ンプ⽤いて、⼤腸菌およびバクテリオファージウイルスを 99%死滅または不活化させる照射
線量が、⼤腸菌では 6.5 mJ/cm2(ミリジュール/平方センチメートル)、バクテリオファー
ジウイルスでは 12 mJ/cm2 であることを同定しました。これに基づき、12 mJ/cm2 を照
射基準線量値とし、広範囲に均⼀に、かつ短時間で照射基準線量を照射できる「特殊紫外線
ランプ」を設計、開発しました。

2. カラオケルームでの⼤腸菌殺菌効果の検証と運営手順・安全性の検証

カラオケまねきねこでは、感染予防対策の基本として入店時の検温・体調確認を徹底して
います。そのうえでカラオケルーム内でのウイルスの3つの感染経路「接触感染」
「⾶沫感
染」
「空気感染」に対して次の感染予防対策を講じています。

(1)接触感染予防︓ルーム内のマイクやドアノブなどのアルコール消毒の徹底
(2)⾶沫感染予防︓お客様・従業員の不織布マスク着⽤、マイクマスクの装着、ルーム収容
サイズに応じた人数制限
(3)空気感染予防︓厚⽣労働省が定めた換気⽔準を満たした換気容量の設定

今回開発した機器の主目的は、お客様のカラオケルーム利⽤後に UV-C を基準線量照射し
てルーム内の除菌・ウイルス不活化を⾏うことで、清掃スタッフと次のお客様への空気感染
を防ぎ、クラスター発⽣の連鎖を断ち切ることです。
そこで、実際にコシダカのカラオケ店舗(S、M、L ルーム)をモデルルームとして、⼤腸
菌を塗布した⼤腸菌死滅線量評価プレートをモデルルーム内の壁、床、天井、ルーム中央部
等に設置し、開発した特殊紫外線ランプを、ランプから最も離れた地点で同定した照射基準
線量値 12 mJ/cm2 の紫外線を照射し(照射時間 7〜15 分︓部屋の⼤きさによって異なりま
す)
、⼤腸菌の⽣存率を測定しました。そして、モデルルーム内で人が移動、触れる可能性の
⾼い位置、地点で⼤腸菌が 99%以上死滅する設置・照射条件を決定しました。
本研究で開発した「特殊紫外線ランプ」を⽤いた除菌・ウイルス不活化機器をカラオケル
ーム内で照射することで、紫外線の強い不活化⼒により、ルーム内の新型コロナウイルスの
感染リスクを低減することが期待されます。





3. 特殊紫外線ランプを⽤いた除菌・ウイルス不活化機器

(1)今回の紫外線ランプには、オーク製作所が開発した石英ガラスに酸化チタンを均質に混
ぜ合わせた特殊なガラス管を採⽤しました。これには次の特⻑があります。
① 254nm 付近の紫外線透過率に優れ、通常の殺菌ランプに⽐べ 2 倍以上の⾼出⼒が得
られる
② ランプのガラスが紫外線により劣化しにくく、⾁厚の確保が可能なため物理的な強
度を⾼め、破損リスクを低減できる
(2)耐久性の⾼い電極を採⽤したため、カラオケルームでの利⽤を想定した光源の点灯・点
滅に対する耐久性能が⾼い
(3)ランプの脱着をスムーズに⾏なえる様、両端の⼝⾦を専⽤に設計したものを採⽤したた
め、利⽤現場でのメインテナンスが容易

◆実際の利⽤イメージはこちらの動画をご覧ください。
https://www.koshidakaholdings.co.jp/ir/library/movie.php#ARV-UV80-KM


【今後の展開】

今回開発した特殊紫外線ランプを⽤いた除菌・ウイルス不活化機器は、実際の新型コロナ
ウイルスを実空間で99.9%不活化させる効果を実証した機器ではなく、これまでの研究を基
に、⼤腸菌およびバクテリオファージが限定された実験条件下で99%死滅する照射線量を指
標に開発した機器です。
しかし、これまでに報告されている実験的データから、お客様のカラオケルーム利⽤後に
UV-Cを基準量照射してルーム内の除菌・ウイルス不活化を⾏うことで、清掃スタッフと次の
お客様への空気感染を防ぎ、クラスター発⽣の連鎖を断ち切る効果は⼗分に期待できます。
⼀方、本機器はカラオケルーム内にお客様がいらっしゃる場合には照射しませんので、従
来の「接触感染対策」
「⾶沫感染対策」
「空気感染対策」を講じていただくことになります。
開発された機器は、カラオケルームのみならず、飲食店(レストラン、居酒屋等)
、ホテ
ル、⾼齢者施設、公⺠館などの公共施設での新型コロナウイルス感染リスク低減策の機器と
しても期待されます。
今後は新型コロナウイルスを対象に、実空間での検証試験を実施することで、新型コロナ
ウイルスの感染リスクのさらなる低減につながる機器の早期開発が期待されます。

なお、カラオケまねきねこでは、当面「渋谷本店」「前橋本店」「仙台駅前店」を始めとす
る主要店舗に先⾏導入し、その後全国に広げる予定です。


以 上





【株式会社コシダカ】

東証1部上場企業「コシダカホールディングス」
(コード2157)の中核事業会社。
東京本社所在地 : 東京都港区⻁ノ門4-3-20 神谷町MTビル 17階
代表者 : 代表取締役社⻑ 腰髙 博
設⽴︓2008年9月
事業内容︓カラオケ事業、温浴事業、不動産管理事業
グループURL : https://www.koshidakaholdings.co.jp

カラオケまねきねこ︓
「安心・安全」「リーズナブル」「フレンドリー」なカラオケ店として、
日本全国で500店超を展開。飲食物の持ち込みは自由、
「朝うた」
「ZEROカラ」「まふ」「まね
きde家族割」などリーズナブルな料⾦プランもご⽤意しています。


【お問い合わせ先】

(共同研究開発に関すること) 東北⼤学特任教授
東北⼤学ナレッジキャスト株式会社 常務取締役 村⽥ 裕之
電話番号︓ 03-6665-0601
Eメール︓hiroyuki.murata*tohoku-kc.co.jp
(*を@に置き換えてください、以下同様)

(製品に関すること) 株式会社 コシダカホールディングス IR広報室⻑ ⼩室 昌彦
電話番号︓ 03-6721-5168
Eメール︓i-koshidaka*koshidaka.co.jp

株式会社 オーク製作所
管球営業本部 管球営業部 部⻑付 片岡 智史
電話番号︓0266-72-3956 Eメール︓s-kataoka*orc.co.jp





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